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海老原露巌

Rogen Ebihara

 海老原露巌は1961年栃木県生まれ。書道家、墨アーティスト。4歳より書を始める。日本書道専門学校で学び、その後は独学で書の道を歩む。94年の「墨アート−音楽を書す」にて書道パフォーマンスを日本初演、86年に有楽町マリオンで初個展を開催。中国・清時代の乾隆御墨や日本の古墨、自らが調合した墨を用い、古典に倣いながら書にもっともふさわしい色を探求している。92年、バチカン宮殿「謁見の間」にてローマ法王ヨハネ・パウロ2世に作品《翼》《蜂》を献呈。93年にNHKスペシャル『地の底への精霊歌~炭鉱に民話の生まれる時~』、NHK銀河テレビ小説『欅通りの人々』のタイトルを執筆。これまで映画や舞台、テレビドラマの題字や、CDジャケット、書籍などのアートワークも多く手がけている。

 2011年、中国蘇州・張家港市招待による鑑真和上記念式典に出席。書道パフォーマンスを披露し、同年に西安市の大興善寺でも書文化交流を行う。12年には文化庁より文化交流使に任命され、翌年にイタリアへ派遣される。近年は金泥・銀泥を施す墨アートにも力を入れており、18年に墨アートのみによる個展をギャラリー上田(東京)で開催した。作品は、カナダ歴史博物館、在フランス日本大使館、大明寺(中国)、陝西省歴史博物館(中国)、在日イタリア大使館(東京)、ホテル雅叙園東京などに収蔵。国内外での展示・パフォーマンス多数。20年、強羅花壇(神奈川・箱根)にて作品展「海⽼原露巌の墨の世界」を開催。「書巌の会」主宰。