岡山市立オリエント美術館

　岡山市立オリエント美術館は1979年に開館した、公立では国内唯一のオリエントを専門とする美術館。西アジアの考古美術品を中心に約5000点を収蔵し、展示は、アッシリア・レリーフ「有翼鷲頭精霊像浮彫」（イラク、前9世紀）をはじめ、古代から近世に至る土器やガラス、金属器、陶器、モザイク、装身具類など多岐にわたる。

　また、箱を積み上げたような美術館の外観により内部に出現する3つの大きな吹き抜けには、建築家の岡田新一が西アジア各地の取材旅行で体感したオリエント建築の要素を見ることができる。美術館建築としては珍しく様々な方法で館内に自然光を取り入れており、トップライト（採光窓）から落ちる柔らかな光は、豊かで趣のある空間をつくり出している。（※2020年10月1日より約1年間、改修工事のため休館）