長島有里枝×中嶋泉が登壇。「女性たちの美術史」特集関連トークイベント第2弾が開催

『美術手帖』8月号「女性たちの美術史」特集の発売を記念し、8月13日(金)にオンライントークイベントの開催が決定。特集の座談会に登場した長島有里枝と、寄稿した中嶋泉が出演する。

 『美術手帖』8月号「女性たちの美術史」特集の発売を記念し、2つのオンライントークイベントが開催される。第1弾は美術史家・吉良智子とアイドルの和田彩花によるトークイベントで、8月4日(水)に開催される。

 これに続き8月13日(金)に開催される第2弾には、特集の座談会に参加したアーティストの長島有里枝と、寄稿した美術史家の中嶋泉が登壇する。

 長島は1990年代からアーティストとして活動。著書『「ぼくら」の「女の子写真」から わたしたちのガーリーフォトへ』(大福書林)は、90年代に活動を始めた自身や同世代の女性写真家が、一部の論客によって「女の子写真」と名指され論じられてきたことについて、当事者の立場から異議申し立てをした画期的な1冊だ。本書ではフェミニズム理論を用いて、女性写真家たちをとりまく言説の見直しが行われた。またキュレーションを手掛ける金沢21世紀美術館で今秋開催予定の展覧会では、第三波フェミニズムとガーリームーブメントを出発点にすえている。8月号特集では本展に関する座談会に参加した。

 中嶋は、1950~60年代の日本美術史をジェンダーの観点から読み直した『アンチ・アクション ― 日本戦後絵画と女性画家』(ブリュッケ)でサントリー学芸賞を受賞した気鋭の美術史家。本書では主に草間彌生、田中敦子、福島秀子を取り上げ、男性中心的な美術の物語において周縁化されてきた女性作家たちの創作と、彼女たちを取り巻く言説について調査・執筆を行っている。8月号特集では、福島秀子の作家論と「女性と前衛」に関する論考の執筆に加え、1970年代からフェミニズム美術史を牽引してきたグリゼルダ・ポロックへのインタビューを担当した。

 女性たちの創作や表現の蓄積について、過去の言説を批評的に分析したうえで語り直し、現在から未来へと手渡そうとする「フェミニズム的想像力」。その可能性について、それぞれの見地から語り合う内容を予定している。

 本イベントは、長島と中嶋をオンラインでつなぎ配信。チケット購入は「OIL by 美術手帖」内の「美術手帖公式ECショップ」より受け付ける。また事前のチケット購入者に限り、アーカイヴが1週間視聴可能となる。

『美術手帖』8月号

編集部

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