田中功起と植松由佳が登壇。『リフレクティヴ・ノート』トークイベント「コロナ禍における展覧会づくりと制作実践」が開催

今年の春に発売された田中功起著書『リフレクティヴ・ノート(選集)』刊行記念トークイベント第2弾「コロナ禍における展覧会づくりと制作実践」が8月7日(土)にオンラインにて開催される。

田中功起「Vulnerable Histories(A Road Movie)」展(アート・ソンジェ・センター、2020)の展示風景 Photo by Yeonje Kim

 田中功起の新刊『リフレクティヴ・ノート(選集)』は、
昨年11月にアート・ソンジェ・センター(韓国、ソウル)で開催された田中の個展にあわせて制作されたテキスト集だ。刊行イベント第1弾では、写真家の志賀理江子をゲストにむかえ、アーティスト同士の対話をお送りした。

 今回は第2弾として、「コロナ禍における展覧会づくりと制作実践」と題し、国内外で様々な展覧会を企画している国立国際美術館学芸課長、植松由佳が登壇する。本書に再録されている田中の「プロダクション・ノート」にも関連して、展覧会のプロセスについて、アーティスト、キュレーターの視点から掘り下げていく。

 コロナ禍において開催された2人の関わる展覧会として、田中は、アート・ソンジェ・センターでの個展「Vulnerable Histories(A Road Movie)」、植松は、昨年6月に国立国際美術館にて開催されたヤン・ヴォーの、日本の美術館での初個展「ヤン・ヴォー ーォヴ・ンヤ」を紹介する予定だ。

田中功起「Vulnerable Histories(A Road Movie)」展(アート・ソンジェ・センター、2020)の展示風景 Photo by Yeonje Kim

 コロナの影響を受けながら、2人がどのように展覧会を関係者とつくりあげていったのか。その過程を、それぞれの立場から語り合う。田中は本イベントにあたってこうコメントを寄せている。

 「オンラインで行う展覧会制作はコロナ禍以前にもあった。ミーティングはZoomではなくSkypeやWhatsAppを主に使用していたし、例えば、ぼくの場合はSketchUpを使って会場構成を行ったりした。しかし、展示準備期間に現地に行き、現場での微調整や時には大きな変更もしていた。すべてをオンラインで行うことは難しい。今回の対話では、ぼくが完全オンラインで行った個展と、コロナによって通常よりも長い展示準備期間を現場で過ごすことになったアーティストによる個展の、2つを話題にします。ぼくは自分の実践の背景となる、いままでの制作/展示の変遷も簡単に紹介します。あまり話すことのなかった自分の変化について、このタイミングで話しておきたいのでぜひお聞きください」。

 本イベントは京都にて対面する田中と植松をオンラインでつなぎ配信。チケット購入は「OIL by 美術手帖」内の「美術手帖公式ECショップ」より受け付ける。また配信後、アーカイヴが1ヶ月間視聴可能となる。

編集部

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