「あいちトリエンナーレ」の後継として、来年から新たに開催される国際芸術祭「あいち2022」(2022年7月30日~10月10日)。その参加作家第1弾が発表された。
森美術館館長の片岡真実を芸術監督に迎え、「STILL ALIVE(いまだ生きている)」をテーマに掲げる今回は、愛知芸術文化センター、一宮市、常滑市、名古屋市有松地区を会場に開催。「現代美術」「パフォーミングアーツ」「ラーニング」「連携事業」「オンライン展開」の5つのプログラムが展開され、「現代美術」ではコスミン・コスティナス(パラサイト エグゼクティブ・ディレクター/キュレーター)、ラーナ・デヴェンポート(南オーストラリア州⽴美術館館⻑)、マーティン・ゲルマン(インディペンデント・キュレーター)、島袋道浩(美術家)など8名がキュレトリアル・アドバイザーとして参加。キュレーションは、中村史子(愛知県美術館主任学芸員)と堤拓也(キュレーター/グラフィックデザイナー)の国内キュレーター2名が担当する。
参加作家第1弾として発表されたのは、ホダー・アフシャール、リリアナ・アングロ・コルテス、ヤコバス・カポーン、ケイト・クーパー、メアリー・ダパラニー、遠藤薫、潘逸舟、河原温、バイロン・キム、アンドレ・コマツ、小杉大介、ミシェック・マサンヴ、三輪美津子、モハンマド・サーミ、百瀬文、奥村雄樹、カズ・オオシロ、プリンツ・ゴラーム、眞田岳彦、笹本晃、塩田千春、横野明日香の22組。国内・海外、および男女比はほぼ半数ずつとなっており、展示場所は今後明らかにされる。
河原温を起点とする作品、モダニズムの系譜や絵画、彫刻の概念を再訪して現代社会を考えなおす作品、ポストヒューマンなどをとらえたパフォーマンス・アートなど、最終的な参加作家数は現代美術で80組。パフォーミング・アーツでは10演目が予定されるという。
片岡は「不確かな時代のなか、未来を想像する力や新たな価値観に築く力が必要。多様な地域から多様な価値観が集まる国際芸術祭で、いまを生き抜くための力をお届けしたい」と意気込む。
なお、「あいち2022」のロゴマークも発表された。ハートのようなかたちのロゴは、アーティストデュオ「Nerhol」としても活動する田中義久によるデザインで、愛知県全体の形状と三河湾の形状から着想したもの。「STILL ALIVE」というテーマから、「生きる」意味を象徴する心臓をイメージして生み出された。