2019年に建て替え前の戸田建設本社ビル(東京・京橋)で開催された、21年以降の東京を考えるアートイベント「TOKYO 2021」。その展示会場の3Dウォークスルーとドキュメント映像が、同イベントの公式ウェブサイトに公開されている。
同イベントは、建築家の中山英之、藤村龍至による「課題」を軸とした建築展(2019年8月3日〜24日)と、黒瀬陽平がキュレーションを務めた美術展「慰霊のエンジニアリング」(2019年9月14日〜10月20日)によって構成。東京オリンピック・パラリンピック後の世界に向けた、建築家やアーティストらによる社会に対する問いや提案だった。
今回のアーカイブコンテンツは、解体前の展示会場を体験できる3Dウォークスルー映像や、総合ディレクター藤元明による概要紹介、そして各展示のディレクターが語る姿や展示風景を編集したドキュメント映像で構成。また、建築展と同時に開催された「透鏡2021|アンリアレイジ×丹青社」(2019年8月3日〜24日)のアーカイブ画像も掲載されている。
新型コロナウイルスが世界中に蔓延しているなか、私たちがどう生きるべきかということは新たな課題となった。今秋にはこの課題を踏まえ、建築家やアーティストによる書籍の発行も計画されている。
なお、宮川貴光が映像ディレクターを務め、藤村龍至と黒瀬陽平がナビゲーターを担当する長編ドキュメンタリー映画も年明けの公開に向けて始動。同イベントに参加した様々な建築家・美術家のインタビューを通じ、「TOKYO 2021」で提示した問いをさらに掘り下げ、その思索と実践を記録することを目指している。