日本でラップが生まれて約30年が経とうとしているいま、ラップバトルを行うテレビ番組が人気を集めるなど、「ラップブーム」とも呼べる現象が起きている。そんなラップをひとつのアートフォームとしてとらえる日本初の展覧会が、市原湖畔美術館で開催される。
本展では、ラップそのもののつくりや構造に注目し、映像等でみせる「ART OF RAP」と、ラップという行為とその周辺の文化的実践を紹介する「RAP PRACTICE」の2つを軸に展示を行う。
「ART OF RAP」では、いとうせいこう&TINNIE PUNXからKOHHまで、ラップのリズムの構造を可視化させた映像作品や、ラッパーが実際に使用したリリック帳などの展示を行う。また、展示のイントロダクションでは「サイプレス上野の部屋」を再現予定。
「RAP PRACTICE」では、ラップにまつわるグラフィックやパフォーマンスに注目するほか、地域コミュニティとラップの関係など、ラップに付随する様々な国内での文化的実践を紹介。コミュニケーション・ツールとしてのラップを明らかにする。
展覧会初日の8月11日には、オープニング記念MCバトルも開催。市原湖畔美術館館長を務める北川フラムのほか、宇川直宏を審査員に迎え、本展に企画協力で参加しているダースレイダーをホストMCに、約10名のラッパーがラップバトルを行う。