MOA美術館で美人画の名作を堪能する。「美人画の系譜」展が開催中
杉本博司の設計により今年2月にリニューアルオープンしたMOA美術館で、勝川春章、喜多川歌麿、上村松園、伊東深水らの作品を中心に、江戸初期から昭和までの美人画の系譜を追う展覧会が開催されている。会期は7月18日まで。
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戦国時代が終わり泰平の世を迎えた江戸時代、現世を謳歌する気分の高まりから花開いた美人画。本展では、MOA美術館のコレクションのなかから、江戸時代初期から昭和にわたって描かれた美人画を一挙に展示し、その系譜を展観する。
見どころは、勝川春章の《婦女風俗十二ヶ月図》(17世紀)の現存する全10幅の一挙公開だ。春章の代表作である本作には、七夕や重陽の節句といった月々の行事や季節の花などを背景に、女性たちが季節感豊かに描かれている。
そのほか、女性の表情を画面いっぱいに描く美人大首絵を創出した喜多川歌麿、女流作家としてきめ細やかな女性像を表現した上村松園、健康的で生気溢れる美人画を描いた伊東深水など、美人画の巨匠の名作が集まる。
時代ごとに、作者の美意識や流行を反映しながら描き続けられた美人画の魅力を堪能したい。
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