空山基、アレックス・ダ・コルテから六本木アートナイトまで。5月に注目したい展覧会ベスト12

2023年4月末から5月にかけて開幕する展覧会のなかから、とくに注目したいものを編集部がピックアップしてお届けする。*最新情報は各館公式サイトをご確認ください。

「Alex Da Corte Fresh Hell アレックス・ダ・コルテ 新鮮な地獄」展示風景より

空山基の新作が3会場で同時展開。空山基「Space Traveler」(NANZUKA UNDERGROUND、NANZUKA 2G、3110NZ by LDH kitchen)

 女性の人体美をロボットに取り込んだ表現で知られるアーティスト・空山基。その新作個展「Space Traveler」が、NANZUKA UNDERGROUNDNANZUKA 2G、3110NZ by LDH kitchenの3会場において同時開催されている。会期は5月28日まで。

空山基 Untitled Sexy Robot Space traveler 2022 ©Hajime Sorayama Courtesy of NANZUKA

 近年、キム・ジョーンズとともに「DIOR HOMME」でコラボレーションを果たし、大きな話題を集めた空山。身体の美しさへの傾倒や人間の本質的な知的好奇心、欲望=生へのエネルギーといった自身の関心を隠すことなく作品を発表し続けており、政治的、宗教的なタブーにもチャレンジしてきたユニークな存在でもある。

 NANZUKAでは3年ぶりの個展となる今回の展覧会では、新作のヒューマンスケールサイズのロボット彫刻作品による大規模なインスタレーションや、空山が初めてのCGテクノロジーを駆使した映像作品、そして近年精力的に取り込んでいる大型のキャンバス絵画作品を展示。また、NANZUKA 2Gと3110NZ by LDH kitchenでは、同シリーズの彫刻作品およびペインティング作品が展覧されている。

会期:2023年4月27日〜5月28日
会場:NANZUKA UNDERGROUND、NANZUKA 2G、3110NZ by LDH kitchen
住所:NANZUKA UNDERGROUND(東京都渋谷区神宮前3-30-10)、NANZUKA 2G(東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 2階)、3110NZ by LDH kitchen(東京都目黒区青葉台1-18-7)
開館時間:11:00〜19:00(NANZUKA 2Gは渋谷PARCOの営業時間に準ずる。3110NZ by LDH kitchenは水〜木 11:00〜16:00、金土 11:00〜17:00)
休館日:月火(3110NZ by LDH kitchenは日、月、火、祝日)
料金:無料

コレクターの目で日本現代アートのDNAを探る。高橋龍太郎コレクション「ART de チャチャチャ ー日本現代アートのDNA を探るー」展(WHAT MUSEUM)

 1997年から本格的に現代アートを収集している日本屈指のアートコレクターである精神科医・高橋龍太郎。そのコレクションを紹介する展覧会「ART de チャチャチャ ー日本現代アートのDNAを探るー」が、東京・天王洲にあるWHAT MUSEUMで行われている。会期は8月27日まで。

岡村桂三郎 獅子08-1 2006
Courtesy of コバヤシ画廊. Photo by Mareo Suemasa

 現在3000点を超える作品を所有しているという高橋。本展では、そのうち約30作家による作品約40点が出品され、日本の現代アートのDNAを探りその魅力に迫る。岡村桂三郎の迫力ある大型作品と杉本博司、井上有一、操上和美らの作品が共鳴し、光と陰のなかに浮かび上がる特別な展示空間を演出し、日本独自の伝統的な技法や素材、モチーフを取り入れ、多様な表現で制作された小沢剛、鴻池朋子、天明屋尚、山口晃、横尾忠則らの作品など、優れた技巧で表現された作品の数々が展示されている。

 また、日本の現代アートシーンを語るうえで欠かせない「もの派」の代表的な作家、菅木志雄、関根伸夫、李禹煥らの作品や、高橋龍太郎コレクションとしては初出展となる華雪のインスタレーションや束芋の映像、小谷元彦の彫刻などの作品も展示。日本屈指のコレクターの審美眼をぜひ会場で確かめてほしい。

会期:2023年4月28日〜8月27日
会場:WHAT MUSEUM 1階SPACE1および2階
住所:東京都品川区東品川2-6-10 寺田倉庫G号
開館時間:11:00〜18:00 ※最終入場は17:00まで
休館日:月(祝日の場合、翌火曜休館)
料金:一般 1500円 / 大学生、専門学生 800円 / 高校生以下無料 ※オンラインチケット制

草間彌生の作品にみられるサイケデリック。「草間彌生の自己消滅、あるいはサイケデリックな世界」(草間彌生美術館)

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