2020.9.14

自然と人工の境界を表現する絵画。牧田愛の個展が日本橋三越本店で開催

金属やプラスチックなどの人工物をモチーフに絵画を制作する牧田愛。その個展「牧田愛展 Artifact」が、日本橋三越本店で開催される。会期は9月16日〜21日。

牧田愛 organ 131×110cm パネルに布、油彩
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 金属やプラスティックなどの人工物をモチーフに、人の臓器を思わせるようなイメージや、生き物のかたちを連想させる絵画を制作する牧田愛。その個展「牧田愛展 Artifact」が、日本橋三越本店で開催される。会期は9月16日〜21日。

 牧田愛は1986年千葉県生まれ。2008年に筑波大学芸術専門学群美術専攻卒業後、13年に東京藝術大学大学院芸術学専攻を修了した。15年に第18回岡本太郎現代芸術賞に入選、17年にはポーラ美術振興海外派遣助成を受けてニューヨークでアーティスト・イン・ レジデンスに参加している。

牧田愛

 レジデンス滞在期間中には、在ニューヨークの本領事公邸での展覧会に選出され、約2ヶ月のあいだ作品が展示されるなど、国外でも注目を集めた。現在は東京とニューヨークを活動拠点に、油彩、版画、インスタレーションを用いて制作を続けている。

 牧田は、自然のイメージと人工的なイメージの不確かな境界を表現するため、金属やプラスチックなどをモチーフに二次元のデジタルデータを用いて有機的な風景を制作。そのデジタルイメージを絵具とキャンバスによって現実の物質に転換する。

牧田愛 composition-landscape 100×100cm パネルに布、油彩

 今回の個展では新たな取り組みとして、平面であるキャンバスの中に立体性や動性を感じさせる作品を制作。「無機質から有機を創出する」というこれまでのスタイルの集大成として、新作20点あまりが紹介される。