京都市京セラ美術館の新展示スペース「ザ・トライアングル」。鬼頭健吾や湊茉莉の個展を開催

3月21日に開館する京都市京セラ美術館。ここに誕生する新展示スペース「ザ・トライアングル」の展覧会スケジュールが発表された(2020年3月13日追記:開館は4月4日に延期)。

ザ・トライアングルの地上部分にある北西エントランス 撮影=来田猛

 大規模なリニューアルを経て、3月21日に開館する京都市京セラ美術館(2020年3月13日追記:開館は4月4日に延期)。この敷地内に誕生する新たな展示スペース「ザ・トライアングル」の展覧会のスケジュールが発表された。

 ザ・トライアングルは、今回の改修で新たに生まれたスロープ状の広場「京セラスクエア」に突き出たガラス張りの北西エントランスと、地下に位置する展示スペース。ここは、新進の現代作家の作品を中心に展示するギャラリー空間として機能する(入場無料)。

 3月21日から始まるシリーズの名称は、場所の名前を冠した「ザ・トライアングル」。作家・美術館・鑑賞者を三角形で結び、つながりを深めるという意味が込められているという。

ザ・トライアングル 撮影=来田猛 

 シリーズ初回を飾るのは、日常的な素材を組み合わせてカラフルな空間を構成することで知られる鬼頭健吾の個展「Full Lightness」(〜5月31日)だ。鬼頭は2019年12月に行われたプレ・オープンイベントにおいて、すでにザ・トライアングルの地上部分で《ghost flowers》を発表。本展ではこの作品に加えて、様々な素材を用いたペインティングや平面作品のほか、着彩ガラスを用いたインスタレーションなど近作・新作を披露する。

プレ・オープンイベントの様子 撮影=前谷開
鬼頭健吾「cartwheel galaxy 2019」展示風景

 鬼頭の個展以降は、3DCGやVRによる最新技術を使用した絵画を制作する木村翔馬(6月13日〜9月22日)、音楽やフィールドワークを起点として音場空間を構築する荒木優光(10月3日〜21年1月24日)、鮮やかな色彩で壁面や建築物にモチーフを描く湊茉莉(21年2月9日〜5月16日)と続く。

 本館や新館「東山キューブ」の展示室とは異なる展開を見せるザ・トライアングル。企画展などとともにチェックしたい。

個展「dreamのあとから(浮遊する絵画とVRの不確定)」展示風景より、木村翔馬《デジタルワールド》(2018) Photo by Kioku Keizo
荒木優光 Sami Khedi Ra Biot (microcosm) 2019 Photo by Hirabayashi Takeshi
湊茉莉 方丈・ながれ (C)Mari Minato 2019 Photo by Nacása & Partners Inc. / Courtesy of Fondation d'enterprise Hermès

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