注目のアートフェアから村上隆まで。今週末に見たい3つの展覧会

3月3日までに終了する展覧会と今週始まった展覧会のなかから、とくに注目したい3つをピックアップしてお届けする。この機会をお見逃しなく。

「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2019」の会場風景より、手前は檜皮一彦《hiwadrome type THE END spec4》(2019)

作家自ら作品をプレゼンテーションするアートフェア。「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2019」(京都府京都文化博物館 別館、京都新聞ビル 印刷工場跡)

会場風景

 重要文化財である明治建築を舞台に、国内外で活躍するアーティスト、そして彼らが選ぶ注目の若手アーティストたちの作品一堂に介する「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2019」。前回の2018年は、初開催にもかかわらず2日間で約3000人の来場者を記録したこのフェアが今年も3月2日、3日に開催される。

 今回は新たに公募部門も新設され、推薦と公募をあわせた総出品点数は2会場で350点以上。絵画などの平面作品のほか、映像やインスタレーションなど比較的売りにくいとされるジャンルの作品が多く揃うのも特徴だ。

 参加作家は、本フェアのディレクターである椿昇や、塩田千春、薄久保香、大庭大介、今年の岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)で大賞の岡本太郎賞を受賞した檜皮一彦(ひわ・かずひこ)ら。詳細はレポートをチェックしてほしい。

会期:2019年3月2日、3日
会場:京都府京都文化博物館 別館、京都新聞ビル 印刷工場跡
開館時間:10:00〜18:00
料金:1000円(学生無料、要学生証) ※京都新聞ビル印刷工場跡は無料

 

テーマは“平成の終わりに”。「21st DOMANI・明日展」(国立新美術館)

川久保ジョイの展示室

 文化庁が若手芸術家を世界各国へと派遣するプログラム「新進芸術家海外研修制度」。その海外研修での成果を発表する場として、1998年から開催されてきた「DOMANI・明日展」が21回目の開催を迎えた。

 3月3日に会期終了を迎える本展は、各作家を個展形式で紹介する大規模なグループ展。本年は「平成の終わりに」をテーマに、研修を終えて比較的時間が浅い作家たちが参加している。

 出品作家は、加藤翼、川久保ジョイ、木村悟之、志村信裕、白木麻子、蓮沼昌宏、松原慈、村山悟郎、和田的の9組。これに加え、招待作家の三瀬夏之介が作品を展示する。

会期:2019年1月23日~3月3日
会場:国立新美術館 企画展示室2E
住所:東京都港区六本木7-22-2
電話番号:03-5777-8600
開館時間:10:00~18:00(金土~20:00) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:火
料金:一般 1000円 / 大学生 500円 / 高校生・18歳未満無料(学生証または身分証が必)
 

村上隆が定義する「もの派」と「スーパーフラット」のあいだ。「バブルラップ」(熊本市現代美術館)

展覧会イメージビジュアル Photo by Tomohiko Tagawa

 村上隆のコレクションとキュレーションによる展覧会も、3月3日に会期終了を迎える。本展の正式名称は、「バブルラップ 『もの派』があって、その後のアートムーブメントはいきなり『スーパーフラット』になっちゃうのだが、その間、つまりバブルの頃って、まだネーミングされてなくて、其処を『バブルラップ』って呼称するといろいろしっくりくると思います。特に陶芸の世界も合体するとわかりやすいので、その辺を村上隆のコレクションを展示したりして考察します。」。

 バブル経済期を中心とするアートムーブメントに主たる視線を注ぐとともに、1990年以降の「失われた20年」の日本の陶芸芸術をあわせて俯瞰することで、戦後の現代美術を新しい視点で解釈することを試みる。

会期:2018年12月15日~2019年3月3日
会場:熊本市現代美術館 ギャラリーⅠ、Ⅱ
住所:熊本県熊本市中央区上通町2-3
電話番号:096-278-7500
開館時間:10:00〜20:00(※入場は閉館30分前まで)
休館日:火、年末年始
料金:一般 1000円 / シニア 800円 / 学生(高校生以上) 500円 / 小・中学生 無料

編集部

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