INTERVIEW -

過去を解きほぐし未来をつむぐ。手塚愛子インタビュー

手塚愛子、スパイラルガーデンの個展「Dear Oblivion ‒ 親愛なる忘却へ」会場にて。中央は新作《親愛なる忘却へ(美子皇后について)》(2019) 撮影=川瀬一絵
手塚愛子 必要性と振る舞い(薩摩ボタンへの考察)-03 2019 ジャガード織(作家によるデザイン、多色の縦糸、アクリル、綿) 154×146cm 織物制作=テキスタイル博物館(オランダ) 輸出用の薩摩ボタン(右)とヨーロッパのボタン(左)をモチーフとした織物。緯糸が引き抜かれることで図像は崩れ、曖昧になる。セルフ・オリエンタリズムについて言及する作品
手塚愛子 京都で織りなおし 2019 多色織(EPOTEX) 182×175cm 織物制作=川島織物セルコン
展示風景より。左から、《Fragile Surface - 2017-002》(2017)、《Fragile Surface - 2019-003》
《Fragile Surface - 2019-004》《Fragile Surface - 2019-006》《Fragile Surface (Mutterkuchen) -2019-004》(すべて2019)
展示風景より、《Do you remember me - I was about to forget -(Tokyo ver. 01)》(2019)。オーガンジーに機械刺繍されているのは、明治時代ハワイの砂糖農園に入植した日本人の姿。薄い布の向こうに広がる「ここ」の風景が重なり、記憶と忘却の間を揺れ動く
華の闇(夜警02) 2019 ジャガード織(作家によるデザイン) 130×175cm 織物制作=テキスタイル博物館(オランダ) 17世紀オランダの画家レンブラント《夜警》の闇の部分がインド更紗模様に置き換えられている。同時代の絵画と染織を同一画面に並置し織物として再生させ、美術と工芸の境界を問う
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編集部