友人同士でブースを借りるもよし、ライブペイントに参加するもよし、ショーステージでパフォーマンスをするもよし。どんな表現も受け入れるキャパシティーの広さが學展の魅力。絵画や写真、立体、インスタレーション、アクセサリー、雑貨、ひいては伝統工芸から催眠術まで、多種多様な表現を学ぶ10歳から68歳のアーティストやクリエイターが集いました。
初日にはbitecho主催の「bitechoツアー」を開催。編集部と参加者で、会場をまわりました。参加してくれた人のなかには自身で出展している方も多く、「初めての出展で、どうアピールすればいいか悩んでいる」という声も。相談や交流の場にもなっていました。
學展の出展者の多くはプロの作家とは違い、作品発表の機会をあまり多く持っていません。
「たくさんの出展があるなかで、自分の作品を目にとめてもらうにはどうしたらいいか、買ってもらうにはどうしたらいいかといったことを試行錯誤し、ほかのブースを参考にしたり、来場者からアドバイスをもらったりと学びの場にもなっているようです」と、デザインフェスタ事務局広報担当の方は言います。
學展は「デザインフェスタ」が人気を博すなか、より若い才能を応援したいという思いのもと始まりました。ブースを借りて出展できる仕組みはデザインフェスタと同じですが、イベント前後の交流会などを通じて、仲間が増えていくのも特徴的。
作品を誰かに見てもらうだけでなく、アートやデザインを志す者同士の出会いも目的としています。学校の垣根を超えた仲間ができるのは、出展者にとって大きな利点です。
実際の出展作品は、学生ならではの粗削りな面もありますが、創作への意欲はプロのアーティストに負けていません。来場客もそのバイタリティーに押されてか、それに応えねばとついアドバイスをする姿や話し込む姿も見られました。
「学生さんたちは、どうしていいかわからずもがきながらも必死で何かを表現しようとしている。そういった懸命な姿が人の心を動かすのではないでしょうか。参加してくださるみなさんだけではなく運営側も試行錯誤の段階です。我々自身も楽しみながら、一緒に学び育っていきたいと思っています。」と、事務局の方は言います。
才能が開花する前の、さまざまな可能性を秘めた作品に出会える學展。イベント自体もどのように変化していくのでしょうか。来年の開催も楽しみです。
第3回目となる「學展2016」の開催も決定し、すでに来年に向けた準備は始まっています。興味を持たれた方は、ぜひこちらの詳細をご確認ください。