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フランスの名門美術学校「ボザール・ド・パリ」。卒展から見るアーティストへの道
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ニナ・ジャナスリヤ(Nina Jayasuriya)は、俗と聖のつながりを喚起する。子牛やスリランカの神の像がタトゥーされた牛革張りのソファには無数のお香が刺され、周囲に炻器でできた靴が脱ぎ散らかされた冒涜的な祭壇。今年ヴェネチア・ビエンナーレのフランス館を代表するジュリアン・クルーゼに師事。パリの大手画廊メヌールでの展示を準備中(本文後半でもう少し言及する)
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都市で使われる異素材や原材料が、人類史やコミュニケーションの不毛さを代弁し和解するような造形は、1999年エクアドルの首都キト生まれのソフィア・サラザール・ロザレス(Sofia Salazar Rosales)の彫刻作品。タチアナ・トゥルーヴェ、ペトリット・ハリライ&アルヴァロ・アルバーノに師事した
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日本のアニメやマンガからも多大な影響を得ていると語るヴィクトル・プシュ=ペルショー(Victor Puš-Perchaud)による絵画には、黄から橙のグラデーションを持った色面による鏡がある。自己探求の画面上に、別世界や他者の像の反映を誘う。ドイツの画家ティム・アイテルに師事した
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編集部