EXHIBITIONS

生誕150年記念

藤島武二展

2017.09.29 - 11.05

藤島武二 匂い(部分) 1915 東京国立近代美術館蔵

藤島武二 匂い 1915 東京国立近代美術館蔵

藤島武二 カンピドリオのあたり 1919 大阪新美術館建設準備室蔵

藤島武二 蒙古の日の出 1937 鹿児島県歴史資料センター黎明館蔵

 第1回文化勲章を受章、二度にわたって皇室へ作品を献上するなどして活躍した洋画家、藤島武二の回顧展がふるさとの鹿児島県で半世紀ぶりに開催される。

 藤島は1867年、薩摩藩士の3男として鹿児島市池之上町に生まれた。26歳からの3年間、三重県津市で中学校教諭を務めるが、96年に黒田精輝の推薦で東京美術学校西洋画科の助教授に就任する。その後、晩年まで白馬会や文部省美術展覧会、帝国美術院展覧会などで話題作を発表し続け、同時にアカデミズムの柱石として多くの後進を育てた。

 本展では、初期の明治ロマン主義の耽美的な女性像から晩年の抽象絵画に接近した力強い風景画など、各時代の代表作とともに日本画や油彩画の国内外の師匠の作品を展示し、藤島芸術を多面的に紹介。

 そのほか、書籍の装幀や雑誌の挿絵などのグラフィック・デザインの業績にも焦点を当てる。