• HOME
  • 展覧会
  • 京都
  • 見立てと想像力―千利休とマルセル・デュシャンへのオマージュ展
EXHIBITIONS

見立てと想像力―千利休とマルセル・デュシャンへのオマージュ展

元淳風小学校
2017.10.06 - 10.22

宮永愛子 せかいのはかりかた 撮影=守屋友樹

宮永愛子 せかいのはかりかた 撮影=守屋友樹

小松千倫 Selpie 撮影=守屋友樹

ジュスティーヌ・エマール Exovisions サウンドデザイン=原摩利彦 撮影=守屋友樹

 茶の湯を完成させた千利休と現代アートの父であるマルセル・デュシャンにならい、藤本由紀夫、セシル・アンドリュ、宮永愛子、八木良太、染谷聡、ジュスティーヌ・エマール、井村一登、小松千倫が、想像力を刺激するインスタレーションを発表する。

 今年からちょうど100年目前、デュシャンは男性用小便器に《泉》のタイトルをつけた作品を発表しアートの概念を根底から覆した。以後、既製品に意味やメッセージを与えて作品とするレディメイドは、多くの作家が採用する手法となる。

 利休は《泉》が発表される約350年前、デュシャンと同様の発想を抱いていた。魚籠(びく)や瓢箪(ひょうたん)を花入れとし、釣瓶を水指とする見立ての手法はレディメイドとよく似ており、様々な趣向を取り入れた茶席のしつらいはインスタレーションの先駆けとも捉えうる。

 本展では、150年近い歴史を閉じた小学校を舞台に、宮永が実験器具や化石標本などが収められた理科準備室へ様々な記憶を喚起させるオブジェを配する作品を発表。そのほか、ジュスティーヌ・エマールと作曲家の原摩利彦が協働して作成した、AR(拡張現実)技術を用いた作品などが並ぶ。