EXHIBITIONS

クリスティン・モルギン「K・モルギン:21世紀作品 2001-2019」

SOKYO ATSUMI
2022.04.13 - 06.04

クリスティン・モルギン The Littlest Rabbit 2018
未焼成粘土、絵具、インク、マーカー、色鉛筆 H1.3×W15.2×D20.3cm

クリスティン・モルギン Scaredy Hat 2013
未焼成粘土、絵具、マーカー H10.8×W7.6×D1.3cm

クリスティン・モルギン Conspirators On A Raft 2016
未焼成粘土、絵具、色鉛筆 H12.7×W19.1×D15.2cm

クリスティン・モルギン Cup with Dancers 2001
未焼成粘土、針金、紙、塗料、セメント、木材着色材、ボトルキャップ H8.9×W13.3×D15.2cm

 東京のSOKYO ATSUMIで、クリスティン・モルギンの日本初個展「K・モルギン:21世紀作品 2001-2019」が開催される。

 モルギンは1968年アメリカ・ジョージア州ブランズウィック⽣まれ。カリフォルニア州⽴⼤学イーストベイ校にて美術学⼠を、アルフレッド⼤学ニューヨークステート・カレッジ・オブ・セラミックスにて美術修⼠を取得した。現在はロサンゼルスにて制作を行い、これまで個展やグループ展で多数発表。作品の主なコレクション先にサンフランシスコ近代美術館、スミソニアン・アメリカ美術館、ハマー美術館、ロサンゼルス・カウンティ美術館があり、受賞歴にはジョアン・ミッチェル賞(2005)などがある。

 モルギンは、未焼成の粘⼟を使⽤して、アメリカの⼦供なら誰でも知っている絵本やキャラクターなど、個⼈的または集団的な記憶を呼び起こすオブジェやアイコンを表した作品を制作してきた。塗料、インク、グラファイト、マーカーを使い、⾵化し、使い古されてぼろぼろになった表⾯をつくり出すことで、⾒る⼈のノスタルジーを誘う。

「私の作品は、物質の尊さ、気⾼さ、頑固さを表現した繊細なものです。荒廃し、衰滅することが決まっているにもかかわらず、必然的な終焉に抵抗しているのです」と語るモルギン。その作品にはいくつか、ベニヤ板や段ボールの端切れのように⾒える粘⼟のオブジェが、実際の段ボールやベニヤ板の隣に置かれ、何が本物なのかがさらにわからなくなるようになっている。

 本展では、制作初期にあたる2001年から19年までの作品を展⽰。アーティストの⻑年にわたる探求を、さらに深化して垣間⾒ることができる構成となる。