サイトウユウヤ「Curving City」

　現代アーティスト・サイトウユウヤによる個展「Curving City」が、tagboat（阪急メンズ東京7階）で開催される。

　サイトウは宮城県気仙沼市生まれ、米国オクラホマ州立セントラルオクラホマ大学を卒業。その作品は、大きく湾曲した形状と多重レイヤー化された画面づくりを特徴としている。

　14歳からスケートボードを始めたサイトウは、その動的な感性と日々滑り抜けてきた都市を、「天災との共存」をテーマに作品に投影。無数の人、モノ、出来事が過密に交わり、同時発生しては消えていく混沌と儚さを、伝統的な木工技術と現代的なプリント技法を組み合わせて表現している。

　本展では、新作およそ16点に加え、都市に関連する3名のアーティストとのコラボレーション作品やNFT作品を織り交ぜ、領域横断的な現代社会の潮流を表した複合的な展開を試みる。サイトウがテーマに選び続ける都市が、現実とデジタルの往復を前提としたニューノーマルのなかで、どのようにその本質でもある「混沌」を生み出していくのかに焦点を当てた展示になるという。