EXHIBITIONS

宮城県美術館所蔵 絵本原画の世界2022

こどものとも―「ぐりとぐら」も、生まれた場所。

2022.04.09 - 05.22

山脇百合子『ぐりとぐら』26-27頁原画 宮城県美術館蔵

林明子『はじめてのおつかい』表紙・裏表紙原画 宮城県美術館蔵

馬場のぼる『ぴかくんめをまわす』10-11頁原画 宮城県美術館蔵

山中春雄『ぞうのたまごのたまごやき』12-13頁原画 宮城県美術館蔵

三芳悌吉『村のお医者さん』14頁原画 宮城県美術館蔵

 新潟市美術館で展覧会「『宮城県美術館所蔵 絵本原画の世界2022』 こどものとも―『ぐりとぐら』も、生まれた場所。」が開催される。

『ぐりとぐら』『はじめてのおつかい』など、世代を超えて愛されるタイトルを数多く生み出してきた月刊絵本『こどものとも』。毎号ひとつの物語をひとりの作家がすべて手がけるという、当時類のないかたちで、1956年に福音館書店から創刊された。

「子どもが最初に出会う絵本にこそ一級の芸術作品を」との思いから、これらの絵本には日本画、洋画、彫刻、デザイン、マンガなど様々な芸術分野の作家が参加。第一線で活躍する作家たちにとっても思い思いの手法や可能性を試す表現の場となり、やがてそこからは絵本を主な創作の舞台とする作家も育っていくなど、児童書の出版にも大きな転機をもたらした。

 本展では、宮城県美術館が所蔵する約550タイトルの絵本原画のなかから、『こどものとも』草創期に関わる重要な作品や人気作をはじめ、初展示となる作品、さらに新潟県ゆかりの作家の作品を紹介する。

 出展作家は、秋野不矩、朝倉摂、池田龍雄、太田大八、太田忠、小野かおる、串田孫一、クロード岡本、小出保子、齋藤眞成、佐藤忠良、竹山博、長新太、寺島龍一、中谷貞彦、中谷千代子、なかのひろたか、西巻茅子、馬場のぼる、林明子、土方久功、堀文子、松下紀久雄、水四澄子、三好碩也、三芳悌吉、村田道紀、村山知義、矢吹申彦、山田三郎、山中春雄、山本忠敬、山脇百合子、吉井忠、渡辺三郎。

 35人の作品は、子供だけでなく大人にも広く親しまれる、今日の絵本文化の歩みと原点を私たちに伝えてくれることだろう。