EXHIBITIONS

チェン・ルオビン「スペース・イズ・ザ・プレイス」

チェン・ルオビン 無題 2018-21

 タグチファインアートでは抽象画家、陳若冰(チェン・ルオビン)の個展「スペース・イズ・ザ・プレイス」を開催する。

 チェンは1970年中国生まれ。杭州美術アカデミーで書と水墨画を学んだのち、92年に渡独。98年にデュッセルドルフ美術アカデミーを修了し、メーアブッシュのコンラド・ミュンター画廊で初個展を開催した。現在はデュッセルドルフにスタジオを構え制作活動を続けている。2006年には、中国・浙江省嘉興市に自身の作品と中国の古美術品のみを展示する陳若冰美術館「House of Light 光の家」が開館。同年、日本では資生堂ギャラリーでの「An Existence 素景」展に出品している。

 チェンは一貫して、渡欧前に身につけた中国絵画の伝統や道教・儒教・仏教などの中国思想と、西欧近代を作品のなかで統合しようと試みてきた。幾何学的形態を不規則に反復して描きくことで生まれる「地」と「図」の等価関係、浅い奥行きによる装飾的ともいえる絵画空間、水墨画を思わせるアクリル絵具の微妙な滲み、正方形と円形という極めて簡潔な形態による画面構成、画面内奥から作品外部に向かってあふれ出るかのような形而上学的な光、そして深い精神性を湛えながらもどこか楽しげな形態と色彩、これらによって、魅力的で瞑想的な作品を生み出している。

 生涯の半分以上をドイツで生活している現在、西欧文化のなかで制作する中国人画家というその基本的な立場は変わらず、チェンは中国絵画と西洋近代絵画の対立という構図を飛び超え、独自のスタイルを獲得している。

 タグチファインアートでの6年ぶりとなる個展では、新作絵画12点を発表。また4ヶ国(独・蘭・韓・日)のギャラリーとの共同でカタログの出版も予定している。