EXHIBITIONS

林海象「二十世紀少年読本」展

© Kaizo Hayashi

 Galerie LIBRAIRIE6 / シス書店では、映画監督・林海象(はやし・かいぞう)による展示「二十世紀少年読本」を開催する。

 林は1957年京都市生まれ。1977年、立命館大学中退。19歳で上京し、寺山修司主宰の演劇実験室を標榜した演劇グループ「天井桟敷」に入団。その後、映画制作会社「映像探偵社」を立ち上げ、1986年にモノクロサイレント映画として撮影した『夢みるように眠りたい』で映画監督デビューした。映画制作現場での経験がまったくなかった林だが、デビュー作は高評価を得た。以降、多くの作品の監督、脚本を手がけている。1999年に文化庁新進芸術家在外研修員としてアメリカに留学。

 林の監督作の多くは探偵が登場するのが特徴で、代表作『アジアンビート』シリーズでは永瀬正敏を主演に起用し、のちの『私立探偵 濱マイク』シリーズの原型になった。また、2007〜2011年度までは京都造形芸術大学映画学科長を務め、指導した学生には第64回ベルリン国際映画祭最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞した黒木華や監督の酒井麻衣らがいる。

 本展は、林の2度目の監督作品『二十世紀少年読本』(1989)を上映。加えて公開当時の貴重な資料や写真家・藤井春日によるポスター、CDなどの原画写真の展示、林海象をはじめ同作に出演した佳村萠や原マスミの作品も展示する。

 またオンライン展覧会は、会期初日の2月5日 13:00より公開。上映の日程やイベントの詳細はウェブサイトをチェックしてほしい。