EXHIBITIONS

茂田井 武-パリ青春日記『ton paris』を中心に-

2022.01.08 - 03.27

茂田井武 サルンに日本の人々集る(『ton・paris』より) 1930〜33頃 大川美術館蔵

 大川美術館が展覧会「茂田井 武-パリ青春日記『ton paris』を中心に-」を開催している。

「夢」を描き続けた童画家・茂田井武(もたい・たけし 1908〜1956)。大川美術館には、茂田井のパリ放浪時代の画帳『ton paris(トン・パリ)』(1930〜33)全100点が収蔵されている。この画帳には、茂田井が1930〜33年頃、パリに暮らし、日々感じ取った情景や人々との出会いとその記憶が、暖かな筆致とみずみずしい色彩によって描かれている。

 本展では、若き日にパリ放浪のなかで描いた幻の画帳『ton paris』と、晩年に病床で描き上げた絵本『セロ弾きのゴーシュ』(1956)のピエゾグラフ(ちひろ美術館蔵)を展示。「物語る絵」と言われ、戦後の児童雑誌や絵本などの装丁や挿絵などの仕事を通して「夢」を描き続けた、茂田井の軌跡を紹介する。