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EXHIBITIONS

ミニマル/コンセプチュアル

ドロテ&コンラート・フィッシャーと1960–70年代美術

2022.01.22 - 03.13

ドロテ・フィッシャーとコンラート・フィッシャー 1969 Photo by Gerhard Richter

フィッシャー・ギャラリーにおけるソル・ルウィット《隠された立方体のある立方体》の展示 1968 Photo by Fred Kliché

ソル・ルウィットの展覧会「4つの壁の4つの縁から生じる線」の招待状 1975 ノルトライン゠ヴェストファーレン州立美術館 © 2021 The LeWitt Estate; Photo: Achim Kukulies, Düsseldorf

ギルバート&ジョージ アーチの下で(ボックス) 1969 ノルトライン゠ヴェストファーレン州立美術館 © 2021 Gilbert & George; Photo: Achim Kukulies, Düsseldorf

ソル・ルウィット ストラクチャー(正方形として1、2、3、4、5) 1978–80 滋賀県立美術館 © 2021 The LeWitt Estate

ゲルハルト・リヒター エリザベート(CR104-6) 1965 東京都現代美術館 © Gerhard Richter 2021(07042021)

 愛知県美術館で、「ミニマル/コンセプチュアル ドロテ&コンラート・フィッシャーと1960–70年代美術」展が開催される。本展は、類い稀な先見性と幅広い活動から伝説的な存在として語り継がれているフィッシャー・ギャラリーと、1960〜70年代の美術の動向を概観する。

 ミニマル・アートという言葉は、作家の個性を示すような表現性を捨て去り、幾何学的で単純なかたちの絵画や彫刻を制作した、1960年代アメリカの新しい美術動向の呼称として広まった。その代表的な作家であるカール・アンドレとダン・フレイヴィンは、自ら手を動かすことをやめ、工業的に生産された金属の板やブロック、既製の蛍光灯などを用いて作品を制作した。そうした状況のなかで、ソル・ルウィットは物理的な作品よりも、その構成の規則となるコンセプトこそが重要であるとして、コンセプチュアル・アートへの道を開いた。

 いっぽう、アートにとってもっとも重要なのはコンセプトであるとする考え方は、同時多発的に国際的な広がりをもっていた。例えば、ドイツのハンネ・ダルボーフェンは、数字の計算という思考の過程それ自体を作品として提示し、ニューヨークを拠点とした河原温は、起床時間を記した絵葉書を知人に毎日送り続けた。フランスのダニエル・ビュレンは、場を異化するストライプ模様を街中などの様々な場所に設置し、イギリスのギルバート&ジョージは、自らを生きた彫刻とみなし、日常それ自体がアートであると考えた。

 ドロテ&コンラート・フィッシャー夫妻は、1967年にデュッセルドルフに「フィッシャー・ギャラリー」を開き、ミニマル、そしてコンセプチュアルという同時代の国際的な動向をいち早く紹介した。当初は約3×11メートルの小さな展示空間しか持ち合わせていなかったフィッシャー・ギャラリーだが、その先見性のある活動からすぐにその名が知れ渡った。夫妻の没後もギャラリーは現在まで運営を続けており、オープン当初から継続して開催してきたカール・アンドレらの展覧会のほか、若手作家の展覧会も開催している。

 本展では、ノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館の全面的な協力のもと、フィッシャー・ギャラリーが保管していた貴重な作品や資料、ならびに日本国内に所蔵される主要な作品を通じて、全18作家の活動から1960〜70年代のミニマル・アートとコンセプチュアル・アートを振り返る。

 出品作家は、カール・アンドレ、ダン・フレイヴィン、ソル・ルウィット、ベルント&ヒラ・ベッヒャー、ハンネ・ダルボーフェン、河原温、ロバート・ライマン、ゲルハルト・リヒター、ブリンキー・パレルモ、ダニエル・ビュレン、リチャード・アートシュワーガー、マルセル・ブロータース、ローター・バウムガルテン、リチャード・ロング、スタンリー・ブラウン、ヤン・ディベッツ、ブルース・ナウマン、ギルバート&ジョージ。