EXHIBITIONS

新春特集展示 寅づくし─干支を愛でる─

尾形光琳筆 竹虎図 京都国立博物館蔵

青銅虎符 京都国立博物館蔵

 毎年恒例となる京都国立博物館の新春特集展示「干支を愛でる」。2022年は「寅づくし」と題して、干支の寅(虎)にちなむ作品を紹介する。

 もともと野生の虎が生息していなかった日本で、昔の人々は海の向こうから伝えられる絵や物語、毛皮などの限られた情報をもとに、虎について想像を膨らませた。生きた姿を見ることが難しかったにも関わらず、虎は、多くの日本美術に登場している。

 獰猛で神聖な動物と考えられた虎は、魔よけのために描かれることもあれば、誰かの強さや立派さを表すために、おとなしく懐いた姿で描かれることもあった。虎のいなかった日本では、猫のように可愛らしい姿でも表現された。

 2022年の新春特集展示では、可愛い虎、強そうな虎、リアルな虎など、博物館に生息する様々な虎が大集合。子供から大人まで幅広い層が楽しめるよう、尾形光琳筆《竹虎図》をはじめ同館の収蔵品のなかから、バラエティに富む「虎」たちの作品を展示する。