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EXHIBITIONS

西島雄志「Deification」

2021.12.07 - 12.27

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 西島雄志の個展「Deification」がtagboatのギャラリースペース(阪急MEN’S TOKYO 7階)で開催される。

 西島は1969年神奈川県生まれ。93年に東京藝術大学美術学部彫刻科を卒業、95年に同大学大学院美術研究科彫刻専攻を修了し、彫刻家として数々の立体作品、インスタレーションを発表。銅線をコイルのように巻き付けた無数のパーツを使用し、人や動物などのカタチを与えてきた。

 西島が銅線を用い始めたのは13年前のこと。日常そのものを制作にしようと考え、銅線を持ち歩き電車内や公園、自宅のリビングなどで巻き始めた。銅線を巻き取っていく緻密な行為は作家が日常を過ごした時間の積み重ねを表し、銅線を巻く行為そのものに意味がある。西島はその「時間」を素材として「存在」あるいは「気配」をテーマに作品を制作している。

 西島の生み出すインスタレーションはパーツを断片化して配置しているにも関わらず、目には見えない部分を鑑賞者に想像させ、人や動物の全体像を呼び起こす。静謐さのなかに圧倒的な存在感と威厳を放ち、私たちに何か神秘的なものを感じさせる。それは水の上に漂うように、ゆらゆらと光に照らされた銅の表情は経年で変化していき、いつまでもひたむきに輝く光の粒と影とで神秘的な情景を生み出している。

 本展では、新作の立体作品およびインスタレーションを展開。また会期中には西島による公開制作も行い、本展のメインの作品となるおよそ2メートルのの大型作品《神鹿》を完成させる。