EXHIBITIONS

明治維新から150年

浮世絵にみる 子どもたちの文明開化

楊洲周延 ⼥⼦学校勉励寿語録(部分) 明治20年(1887) ⽟川⼤学教育博物館蔵

⼭本昇雲 今すがた 花やしき 明治42年(1909) 町⽥市⽴国際版画美術館蔵

楊洲周延 ⼥⼦学校勉励寿語録 明治20年(1887) ⽟川⼤学教育博物館蔵

望斎秀⽉ 新板ねこの温泉 明治 公⽂教育研究会蔵

 ⽂明開化の新⾵と江⼾の⾯影が残る明治時代に制作された浮世絵から、遊び学ぶ当時の⼦どもたちの姿を見つめ直す展覧会が行われる。

 ⻄洋の影響を受けて学校教育が始まった明治初期の浮世絵には、洋服を着て学校で学ぶ⼦どもたちが登場。当時理想とされた子供像が映し出されている。

 英単語や⻄洋の偉⼈伝が記された浮世絵は、世界へ⽬を向け⽴⾝出世を⽬指す若き少年少女の学習教材ともなった。いっぽうで、明治半ばになると、江⼾時代を懐かしむ⾵潮が⾼まり、愛らしい着物姿の⼦供たちが浮世絵に戻ってくる。

 本展では、子供たちを描いた浮世絵のほか、学校教材としての浮世絵やおもちゃ絵、物語絵などの子供のための浮世絵を展示。江⼾の遊びの⽂化を受け継ぐ⼦供の姿を繊細に描き⼈気を博した明治⽣まれの絵師、宮川春汀(しゅんてい)や⼭本昇雲らの作品も並ぶ。