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EXHIBITIONS

池内晶子「あるいは、地のちからをあつめて」

2021.12.18 - 2022.02.27

池内晶子 Knotted Thread-red-Φ18cm-Φ360cm 2016-2017 gallery21yo-j(東京)での展⽰(部分) 撮影=椎⽊静寧 Courtesy of gallery21yo-j

池内晶子 Knotted Thread-red-Φ18cm-Φ360cm 2016-2017 gallery21yo-j(東京)での展⽰ 撮影=椎⽊静寧 Courtesy of gallery21yo-j

池内晶子 Knotted Thread-52knots-north-south-catenary-h330cm 2015 gallery21yo-j(東京)での展⽰ 撮影=椎⽊静寧 Courtesy of gallery21yo-j

池内晶子 May 13 2019 2019

 アーティスト・池内晶子の美術館初個展「池内晶子 あるいは、地のちからをあつめて」が府中市美術館で開催される。

 池内は1967年東京都生まれ。東京藝術大学博士課程単位取得退学後、1998〜2000年まで文化庁在外研修でニューヨークに滞在。1988年より糸を空間に張りめぐらし、周囲の空気を含んだ彫刻のような、空間に描いた絵画のような作品の制作を開始して以降、絹糸を結び、切る行為の集積を宙づりにし、人と空間の関わりについて考察してきた。池内が糸のみを用いて造形するミニマムで繊細な作品には、絹糸という天然素材のもつ歴史や文化的背景、展示会場の場所性など、外部との多様な関わりも織り込まれている。

 近年は東京都現代美術館、国立新美術館のグループ展や新潟での芸術祭に参加し活躍する池内。本展では展示室を大胆につかい、ほぼ現場での制作による新作を発表する。

 池内は事前に美術館とその周囲をリサーチして場所の特性を受けとめ、この場でしか生まれえない空間を、丁寧な手仕事により準備した。絹糸は人の気配や吐息に敏感に反応して伸縮し、光を抱えて淡く放つ。繊細な素材との対話が空間を大胆に変容させる、その刹那に立ち合ってほしい。