EXHIBITIONS

ヘブル・ブラントリー「Mythos Opus Pt. 2」

2021.10.28 - 11.14

ヘブル・ブラントリー And We'll Drift Away Pt 2 2020 © Hebru Brantley Courtesy of NANZUKA

 NANZUKA 2Gはアーティスト、ヘブル・ブラントリーの新作個展「Mythos Opus Pt. 2」を開催。本展は、3110NZ by LDH kitchenでの「Mythos Opus Pt. 3」展との同時期開催となる。

 ブラントリーはシカゴ出身。現在はロサンゼルスにて活動。クラーク・アトランタ大学で映画の学士号を取得し、デザインやイラストレーションのバックグラウンドを持つ。1960〜70年代にかけてシカゴで起こった「アフリコブラ運動(AfriCOBRA)」に多大な影響を受けており、壁画やグラフィティ作品をアフリカ系アメリカ人である自身の系譜としている。

 油彩、アクリル、水彩やスプレーから、コーヒーや紅茶など非伝統的な媒体まで、様々な素材を用いて制作を行うブラントリー。概念化されたキャラクターを象徴的に用いながら、郷愁、精神、力や希望などの複雑なアイデアをかたちにし、それは従来のヒーローや主人公の見方に対する挑戦であり、鑑賞者に新たな視点を与える。重層で多面的な作品は、また配色やポップ・アート的なモチーフ、ブラントリーの生み出すキャラクターたちによって、より身近なものとなっている。

 NANZUKA 2Gでの個展では、著名なアメリカのポートレイトを通して「男らしさ」に関する考察を探求。バットマンやロビンなどのキャラクターの図像を利用することで、青年期から成人期への道と、その旅がもたらすものを探る。

 いっぽう3110NZ by LDH kitchenでは、ヘブル・ブラントリーのキャラクターが腕を組んで立つ2点の作品を展示。左右対照的な構図の2点の作品においてブラントリーのキャラクターは、目的と決意を持って勢いよく飛び立つように描かれ、キャラクターそれぞれが自由と変革についての考えを促す。

 なお本展と並んで、銀座のメグミオギタギャラリーで個展「Mythos Opus Pt. 1」(10月29日〜11月20日)が同時期に開催される。