EXHIBITIONS

Membrane

oa.higashiazabu
2021.11.02 - 11.06
 マルチメディアコレクティブ・etherは、展示およびトークディスカッション、コラボパーティ「Membrane 膜」を開催する。

 ether(@ether.tokio)は、「豊かな人間性」を趣旨に、クラブカルチャー系譜の新たなチャプターを探るマルチメディアクルー。本企画は「膜」をコンセプトに構想し、感情や生活が加速しているなかで、言語化できない感情・葛藤を大事にしながら、気持ちにかたちを与えるアーティスト、ディスカッションゲスト、コラボパーティのラインアップを集めた。

 鏡に自分を見るような感覚をイメージしたグループ展(11月2日〜6日)では、社会のなかで自分の持つ特権に気づく、さらには同じようなコミュニティに存在しながらも、自分が他人と違う一面を持つことからくる違和感や、反対に無意識な従順さを持ってしまうことに対して、戸惑ったり突っ走ったりする過程をかたちにするアーティストが参加する。

 参加アーティストは、グラフィックデザインとソーシャルエンゲイジングアートの間でパーソナルなストーリーから、集団記憶まで幅広く辛辣な表現やユーモアを効かせるKexin Hao、アウトサイダーでありながらネイティブな環境に身をまとうような矛盾する感情と場所を写真に映すCarlos Ossorio、時代の気分をデフォルメし息を呑むような一瞬をSNSに残したかと思えば、楽曲提供では、詩情とユーモアがないまぜになった個人的な解釈を発表してきた砂原光 、一切はびこることなく生きることを作品そのままにするひかる十七歳、2020年代初頭ならではの「スカムを携えた均整」とも言えそうなマテリアルを彫刻し、人間の痕跡を表現するwakapitchの5名。

 グループ展の毎夜に行うトーク・ディスカションイベント(11月3日〜5日)は、「コレクティブとアーティスト性」「ツールとしてのハームリダクション」「クリエイションと現実の間にあるもの」の3つのテーマを設ける。そして締めくくりのパーティ(11月6日)は、ブラジル拠点のプロデューサー/DJのXIAO QUANとコラボレーション。ブラジルの現在のシーンと東京をつなぎ合わせる一夜となる。

 QUAN自身は、カウボーイとエイリアンを掛け合わせた独特なトライバルハウスをかける別名義・JOÃO LÁGRIMA DE OUROとして出演。またブラジルのTormenta Collectiveと新興レーベルEXPを主宰するプロデューサー/DJのepx、ダンスホールとレゲトンをラテンへと接合したオフシーズンカニバル・ストリートパーティ「TESÃOZINHO INICIAL」の主催などでも知られるDJ/モデルのmiss tacacàがゲスト出演する。なおetherからは、DJのokadada、パフォーマンスにnizikaとひかる十七歳が参加する。