EXHIBITIONS

とまる 黒谷和紙作家 ハタノワタル展

gallery ON THE HILL
2021.10.08 - 10.17

Photo by KEI OKANO

参考画像

参考画像

参考画像

参考画像

参考画像

参考画像

参考画像

 gallery ON THE HILLでは、京都府綾部市を拠点に活動する黒谷和紙作家・ハタノワタルの個展「とまる」を開催中。10月17日まで。

 ハタノは1971年淡路島生まれ。95年多摩美術大学絵画科油画専攻卒業。97年に黒谷和紙研修生となり、2000年に黒谷和紙漉き師として独立した。07年には京もの認定工芸師を授与され、工芸のフィールドを中心に活動する傍ら、和紙を使った空間をデザイン、施工。また国内外で展覧会を重ね、和紙の魅力を伝えるいっぽう、アート活動も並行して行っている。現在、大阪南船場にて自身のアートに特化した「hatanowataru gallery」を準備中だ。

 ハタノが拠点とする京都府綾部市は、黒谷和紙の産地。黒谷和紙は昔ながらの素朴な風合いが魅力で、丈夫で破れにくく長期の保存に適している。ハタノは美しさと強さを兼ね備えた黒谷和紙に魅了されて、紙漉き職人と制作活動を続けている。代表作である「積み重なったもの」シリーズは、和紙、土、顔料などが幾層にも重ねられ、長い年月をかけて積み重なってきたものの美しさが表現されている。

 本展覧会テーマは「とまる」 。自分の時間を一度止めて、立ち止まって考えてみようという作家の想いが込められている。会場には無意識や想像力を導く黒い空間の闇を演出し、慌ただしい現代社会に生きる私たちが自分と向き合える場を創出。平面作品「積み重なったもの」シリーズや、天板に和紙を施したテーブルなどを展示・販売し、コラボレーターとしてニューライトポタリーが照明を手がける。変化の激しい時代だからこそ少しだけ時間を止めて、自分自身の想像力に出会える展覧会。