EXHIBITIONS
OPEN SITE 6 Part 1
「OPEN SITE」は、2016年より始まったトーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)の企画公募プログラム。あらゆる表現活動が集まるプラットフォームの構築を目指し、展覧会やパフォーマンス、ワークショップなど多岐にわたる企画を開催している。
6回目となる2021年度は、153企画の応募のなかから展示部門4企画、パフォーマンス部門3企画、そしてワークショップやシンポジウムなどを対象とするdot部門2企画を選出。さらに、TOKAS推奨プログラムと普及プログラムを加えた合計11企画をTOKAS本郷で実施する。Part 1(10月16日〜 11月21日)の参加アーティストは、楊いくみ(展示)、金仁淑(展示)、スペースノットブランク(パフォーマンス)、OLYMPICNIC(dot)、住吉山実里(dot)、和田夏実(TOKAS普及プログラム)の6組。
1993年生まれの楊いくみは、都市生活史を起点にパフォーマンス/インスタレーションを制作するアーティスト。主に山水画の遠近法を用いて空間と共同体をつくり、またパフォーマンスディレクションや舞台出演も行っている。今回の展示「When I quit eating tomato」では、ある架空のコミュニティの「半屋外生活空間」を提示し、人が共在することから生み出される多次元的なパースペクティブについて模索する。
今期に展示を行うもうひとり、金仁淑(キム・インスク)は、移民や地域のコミュニティの人々と記憶、歴史、伝統、多様性、関係性などに焦点を当てたプロジェクトに取り組んできた。展示「House to Home」では、ジェントリフィケーション(都市の富裕化現象)が進む大韓民国ソウル市にある城北洞(Seongbuk-dong)という街を舞台に制作した写真・映像インスタレーションを展示。「個」の概念を家族、そして地域へと拡張し、街のコミュニティが家族のような関係を築くことについて考察する。
いっぽうdot部門では、東京オリンピック・パラリンピック後の私たちを考えるプロジェクト・OLYMPICNIC(寺田衣里+森山晴香)による「OLYMPICNIC MUSEUM」と、住吉山実里による「筆談会 これより先、無言」を展開。OLYMPICNICは、日本オリンピックミュージアムの展示方法を参照しながら、これまでの2人の活動記録や制作物、関連資料を展示することで、オリンピックイヤーであったこの 2年間を様々な視点から振り返る。いっぽう住吉山は、5日間、計36時間のあいだ、筆談のみで対話を行う「筆談会」を試みる。偶然出会った誰かの語りを見ること、聴くこと、待つことを通して、ひとつの場に堆積していく静寂の時間を共有する。
また会期中の11月19日、20日、21日には、小野彩加と中澤陽が舞台芸術を制作するコレクティブ・スペースノットブランクがパフォーマンス「クローズド・サークル」を実施。2018および2019年に制作と上演した『共有するビヘイビア』を土台とし、過去の舞台に新しい上演形態を適用することで新しい発見を試みる(出演:古賀友樹、鈴鹿通儀、演出:小野彩加、中澤陽)。
そしてTOKAS普及プログラムとして、和田夏実を招いたワークショップ「Naïve realism - 在の行方」を10月21日〜24日に開催する(予約受付終了)。本ワークショップは、「見えるもの=存在している」という実在感を反転させ、そこに「在る」ものを探ることから知覚や感覚と向き合い、構築する試み。実感を共有しない他者との共同体の形成、知覚しえない世界の翻訳について問いかける。
なお続く「OPEN SITE 6」のPart 2は、12月4日〜2022年1月16日に開催予定。各プログラムの詳細は公式ウェブサイトをチェックしてほしい。
6回目となる2021年度は、153企画の応募のなかから展示部門4企画、パフォーマンス部門3企画、そしてワークショップやシンポジウムなどを対象とするdot部門2企画を選出。さらに、TOKAS推奨プログラムと普及プログラムを加えた合計11企画をTOKAS本郷で実施する。Part 1(10月16日〜 11月21日)の参加アーティストは、楊いくみ(展示)、金仁淑(展示)、スペースノットブランク(パフォーマンス)、OLYMPICNIC(dot)、住吉山実里(dot)、和田夏実(TOKAS普及プログラム)の6組。
1993年生まれの楊いくみは、都市生活史を起点にパフォーマンス/インスタレーションを制作するアーティスト。主に山水画の遠近法を用いて空間と共同体をつくり、またパフォーマンスディレクションや舞台出演も行っている。今回の展示「When I quit eating tomato」では、ある架空のコミュニティの「半屋外生活空間」を提示し、人が共在することから生み出される多次元的なパースペクティブについて模索する。
今期に展示を行うもうひとり、金仁淑(キム・インスク)は、移民や地域のコミュニティの人々と記憶、歴史、伝統、多様性、関係性などに焦点を当てたプロジェクトに取り組んできた。展示「House to Home」では、ジェントリフィケーション(都市の富裕化現象)が進む大韓民国ソウル市にある城北洞(Seongbuk-dong)という街を舞台に制作した写真・映像インスタレーションを展示。「個」の概念を家族、そして地域へと拡張し、街のコミュニティが家族のような関係を築くことについて考察する。
いっぽうdot部門では、東京オリンピック・パラリンピック後の私たちを考えるプロジェクト・OLYMPICNIC(寺田衣里+森山晴香)による「OLYMPICNIC MUSEUM」と、住吉山実里による「筆談会 これより先、無言」を展開。OLYMPICNICは、日本オリンピックミュージアムの展示方法を参照しながら、これまでの2人の活動記録や制作物、関連資料を展示することで、オリンピックイヤーであったこの 2年間を様々な視点から振り返る。いっぽう住吉山は、5日間、計36時間のあいだ、筆談のみで対話を行う「筆談会」を試みる。偶然出会った誰かの語りを見ること、聴くこと、待つことを通して、ひとつの場に堆積していく静寂の時間を共有する。
また会期中の11月19日、20日、21日には、小野彩加と中澤陽が舞台芸術を制作するコレクティブ・スペースノットブランクがパフォーマンス「クローズド・サークル」を実施。2018および2019年に制作と上演した『共有するビヘイビア』を土台とし、過去の舞台に新しい上演形態を適用することで新しい発見を試みる(出演:古賀友樹、鈴鹿通儀、演出:小野彩加、中澤陽)。
そしてTOKAS普及プログラムとして、和田夏実を招いたワークショップ「Naïve realism - 在の行方」を10月21日〜24日に開催する(予約受付終了)。本ワークショップは、「見えるもの=存在している」という実在感を反転させ、そこに「在る」ものを探ることから知覚や感覚と向き合い、構築する試み。実感を共有しない他者との共同体の形成、知覚しえない世界の翻訳について問いかける。
なお続く「OPEN SITE 6」のPart 2は、12月4日〜2022年1月16日に開催予定。各プログラムの詳細は公式ウェブサイトをチェックしてほしい。