EXHIBITIONS

柿衞文庫名品にみる 芭蕉 ―不易と流行と―

2021.10.02 - 10.31, 2021.11.03 - 12.05

松尾芭蕉筆 旅路の画巻(三画一軸の内)(部分) 江戸時代中期(17世紀) 柿衞文庫蔵

松尾芭蕉筆 はなの雲 句扇面 1687(貞享4) 柿衞文庫蔵 前期展示

松尾芭蕉筆 ふる池や 句短冊 1686(貞享3) 柿衞文庫蔵 伊丹市指定文化財

 永青文庫は、展覧会「柿衞文庫名品にみる 芭蕉 ―不易と流行と―」を開催。日本三大俳諧コレクションのひとつ、岡田利兵衞が蒐集した柿衞文庫の所蔵品を展示する。

 柿衞文庫(兵庫県伊丹市)は、岡田家22代当主・岡田利兵衞(1892~1982、号=柿衞)が蒐集した俳諧資料をもとに1982(昭和57)年に創設された。文庫名は、江戸時代から岡田家の庭にあった見事な柿を衞るという意味が込められており、同家の当主たちは柿に由来する雅号を持った。

 柿衞は、家業である酒造業を継ぎながら、伊丹町長・市長を歴任。さらに郷土伊丹の俳人・上島鬼貫を出発点に、松尾芭蕉をはじめとする俳文学研究に没頭し、多くの俳諧資料を蒐集した。その充実した蒐集品は、日本三大俳諧コレクションのひとつともいわれている。

 本展では、柿衞文庫が所蔵する芭蕉の名品を一堂に公開し、芭蕉の俳諧風雅の精神である「不易流行」に迫る。あわせて飯尾宗祇や松永貞徳、西山宗因、鬼貫など連歌から俳諧に至る作品の数々を展覧する(前・後期で大幅な展示替えあり)。