RISING STARS展

　銀座 蔦屋書店は、「アートのある暮らしの提案」をコンセプトとして掲げ、世界で活躍するトップアーティストによる展覧会を多数開催。そのいっぽうで、「Up_01」「ブレイク前夜展」「エマージング・アーティスト展」など、今後の活躍が期待される若⼿作家に注⽬し、既存の枠にとらわれない新進気鋭の作家を紹介する展覧会にも注⼒してきた。

　今回の「RISING STARS展」では、若⼿作家4名、岡⽥佑⾥奈、神農理恵、スピリアールト・クララ、⼭⽥康平の最新作を展示する。

　岡⽥佑⾥奈は1995年兵庫県生まれ。2020年京都造形芸術大学修士課程修了。絵画と写真を組み合わせた表現⽅法を考案。モデリングペーストに転写した写真の表⾯をひび割れをさせることによって偶然性を⽣み出し、写真に対して新たなアプローチを試みる。

　神農理恵（しんのう・りえ）は1994年三重県生まれ。2020年武蔵野美術大学院造形研究科修士課程美術専攻彫刻コース卒業。クレヨン、ガムテープ、道で拾った⽯、ブロックなど、様々な物体を実際に眺めたり触ったりすることで、形状・触感・⾊彩を理解し、硬質な素材と淡い⾊合いの組み合わせが特徴的な⽴体作品を制作している。

　スピリアールト・クララは1993年東京都生まれ。2021年LUCA School of Artsファインアーツガラス陶芸科卒業。異なる⽂化・歴史の中で⼈間が築いてきた⾃然界・動植物との関係を表す欲求へ強い関⼼を持ち、そこに⾃らの感覚を加えて新しいシンボルを⽣み出すことを動機に作品を制作。主にベルギーを拠点に活動しており、⽇本での作品展⽰は「CAF賞2020」以来2度⽬となる。

　⼭⽥康平は1997年大阪府生まれ。2020年武蔵野美術大学油絵学科油絵専攻卒業。京都芸術大学修士課程芸術研究科芸術専攻在籍。「刷⽑でグラデーションをつくる」「刷⽑で重ね合わせて⾯をつくる」「線で輪郭をつくる」という3つのパターンを組み合わせて作品を制作。⾔葉では表せないような「⾒えない⼒」、またそのようなものを、作品にさらに取り込むことを⽬指している。

　絵画・写真・⽴体など、異なる表現⽅法を⽤いた多様な作品が⼀堂に会する本展。アートシーンにおいて⼤きな⾶躍を⾒せる若手作家たちの、新しい表現の世界に注目してほしい。