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EXHIBITIONS

もういちど「みみをすますように 酒井駒子」展

2021.09.18 - 11.14

『母の友』原画(福音館書店、2008年12月号)

もういちど「みみをすますように 酒井駒子」展 展示風景 撮影=吉次史成

 今年4〜7月に初となる本格的な個展が話題となった絵本作家の酒井駒子。その展覧会が「もういちど『みみをすますように 酒井駒子』展」としてPLAY! MUSEUMで開催される。

 酒井は1966年生まれ。絵本に『よるくま』『はんなちゃんがめをさましたら』(いずれも偕成社)、『ロンパーちゃんとふうせん』(白泉社)など、画文集に『森のノート』(筑摩書房)。『きつねのかみさま』(作・あまんきみこ、ポプラ社)で日本絵本賞、『金曜日の砂糖ちゃん』(偕成社)でブラティスラヴァ世界絵本原画展金牌賞ほか受賞多数。酒井の作品の静謐さをたたえた美しい絵と私的な文との響き合いは、多くの人々を魅了し、『ゆきが やんだら』(学研プラス)はニューヨーク・タイムズの「2009年の子供の絵本最良の10冊」にも選ばれた。

 本展では、これまでに刊行された20冊を超す絵本を中心に、約250点の原画を厳選。会場デザインは京都在住のフランス人建築家・2m26が担当し、「ある日」「ひみつ」「こみち」などの6つのエリアを分け、杉材を用いた特製の額やケースに収められた原画と、物語や文の断片をめぐる。

 また、酒井が制作を行う山のアトリエ周辺の映像や音、小さなおもちゃやオブジェを配置。そして今回新たに、雑誌『母の友』(福音館書店)の表紙用に描かれた原画約20点が加わる。

 森のなかを散歩するような展示空間で、みみをすますように絵とことばに出会う展覧会。