EXHIBITIONS
椎木静寧キュレーション展
きこえないおと
2012年にTALION GALLERYにて行われた、アーティストの椎木静寧(しずね)によるキュレーション展「きこえないおと」を同タイトル、同参加作家で定点観測的に行う。本展には、振動や音響に関する作品に一貫して取り組む角田俊也、詩人でメディア研究者としても活動する松井茂、映像作品を中心に国内外で制作、発表を行う森弘治が参加。開催にあたり、椎木は次のようなテキストを寄せている。
「2年前だったろうか。ギャラリーから2回目の「きこえないおと」実施のオーダーを頂いた。しかし私自身がこの展覧会を再び立ち上げる動機がまったく思いあたらず、生返事のまましばらく時を過ごしていた。数ヶ月後、さてやってみようかと思ったところ、ある事情で流れてしまい、やはりやらないでおいた方が良いのかも知れない、と一旦結論づけていた。が、ひょんなことから実施の判断に至る。理由はひと言ですませられないので全容は割愛いたすが、ひとつとして、前回展からずっと“きこえない”まま私の脳裏を漂い続ける“おと”の今を確認する作業/作用そのものは有意義であるに違いないと考えたからだった。早くも5年が経つ。今回展を経たとしても“おと”は無音のままに過ぎゆくだろうけれども、知覚を研ぎ澄ますには良いタイミングなのではなかろうか。 椎木静寧」
「2年前だったろうか。ギャラリーから2回目の「きこえないおと」実施のオーダーを頂いた。しかし私自身がこの展覧会を再び立ち上げる動機がまったく思いあたらず、生返事のまましばらく時を過ごしていた。数ヶ月後、さてやってみようかと思ったところ、ある事情で流れてしまい、やはりやらないでおいた方が良いのかも知れない、と一旦結論づけていた。が、ひょんなことから実施の判断に至る。理由はひと言ですませられないので全容は割愛いたすが、ひとつとして、前回展からずっと“きこえない”まま私の脳裏を漂い続ける“おと”の今を確認する作業/作用そのものは有意義であるに違いないと考えたからだった。早くも5年が経つ。今回展を経たとしても“おと”は無音のままに過ぎゆくだろうけれども、知覚を研ぎ澄ますには良いタイミングなのではなかろうか。 椎木静寧」

