EXHIBITIONS
ディエゴ・リベラの時代 メキシコの夢とともに
メキシコの美術の歴史を語る上で欠かせない画家、ディエゴ・リベラを紹介する。
メキシコの美術は独立革命後の1920〜30年代に独自の展開で隆盛を極め、世界の注目を集めた。
画才に恵まれたリベラは10歳の頃から美術学校に通い始め、1907年にヨーロッパに留学。キュビスムなどの最先端の画風を試み、ピカソとも交流した。
21年に帰国すると、メキシコの社会の動きに目を向けて公共空間に絵画を描く「メキシコ壁画運動」に積極的に携わる。また、メキシコ固有の題材を採り入れた風俗画や肖像画において優れた作品を数多く残した。
メキシコ国立芸術院(INBA)との共同企画で行われる本展では、初期から晩年にいたるリベラの画業を油彩画、素描、版画など約30点を展示。師でありメキシコ近代絵画を拓いたべラスコ、画家と関わりのあったレオナール・フジタや北川民次ら日本人画家も紹介し、メキシコの近代美術の動向を振り返る。