EXHIBITIONS
郷治竜之介 個展「overlay」
銀座 蔦屋書店ART PARTY 2021.08-09
郷治⻯之介(ごうじ・りゅうのすけ)は熱帯植物をモチーフに「⾒て描く」ことの可能性を探求する気鋭アーティスト。その新作個展「overlay」が銀座 蔦屋書店のアートウォール・ギャラリーで開催される。
郷治は1988年愛知県⽣まれ。2013年に東京藝術⼤学を卒業後、英国での滞在制作を経て、遊⼯房アートスペース、TAV Gallery、ANB Tokyoなど都内のオルタナティブなアートスペースで精⼒的に作品発表を続けており、着実に頭⾓を現している。
郷治は油画の素材としての透明性に着⽬し、伝統的な光と影の表現やパースペクティブ(視座、遠近感)への関⼼をさらに推し進めて、画家の「⾒て描く」という⾏為の可能性を追求している。⼀貫して描き続けている熱帯植物のモンステラは、南国を想起させるクリシェ(常とう句)であり、同時に本来は鬱そうとした熱帯⾬林に⽣息する遠い存在でもある。そうした単⼀のイメージとして消費できない意味のズレや⼆重性、画⾯に充満して描かれることによる対象との距離感やパースペクティブの揺らぎといった、表象としてのイメージにまつわる様々な現象を郷治は表現に落とし込み、新たなイメージを生み出している。
本展のタイトルである「overlay(重なり、覆い被せること)」は、⽣い茂る葉を描く時に、ひとつの葉を⾒て描き表すことが逆説的に別の葉を覆い隠して「⾒えなく」してしまうという郷治の素朴な気づきに着想を得ている。遠近の重なり、透過性の重なり、絵具の重なり、コラージュの重なりといった、様々な重なりを⽣み出しうる「⾒て描く」⾏為に向き合いながら、「⾒えるものと⾒えないもの」が多層的に織りなす絵画平⾯のなかで、新たなイメージをつくり出そうという試みである。
本展は、気鋭アーティストを特集する展覧会シリーズ「銀座 蔦屋書店ART PARTY」の10回⽬。
郷治は1988年愛知県⽣まれ。2013年に東京藝術⼤学を卒業後、英国での滞在制作を経て、遊⼯房アートスペース、TAV Gallery、ANB Tokyoなど都内のオルタナティブなアートスペースで精⼒的に作品発表を続けており、着実に頭⾓を現している。
郷治は油画の素材としての透明性に着⽬し、伝統的な光と影の表現やパースペクティブ(視座、遠近感)への関⼼をさらに推し進めて、画家の「⾒て描く」という⾏為の可能性を追求している。⼀貫して描き続けている熱帯植物のモンステラは、南国を想起させるクリシェ(常とう句)であり、同時に本来は鬱そうとした熱帯⾬林に⽣息する遠い存在でもある。そうした単⼀のイメージとして消費できない意味のズレや⼆重性、画⾯に充満して描かれることによる対象との距離感やパースペクティブの揺らぎといった、表象としてのイメージにまつわる様々な現象を郷治は表現に落とし込み、新たなイメージを生み出している。
本展のタイトルである「overlay(重なり、覆い被せること)」は、⽣い茂る葉を描く時に、ひとつの葉を⾒て描き表すことが逆説的に別の葉を覆い隠して「⾒えなく」してしまうという郷治の素朴な気づきに着想を得ている。遠近の重なり、透過性の重なり、絵具の重なり、コラージュの重なりといった、様々な重なりを⽣み出しうる「⾒て描く」⾏為に向き合いながら、「⾒えるものと⾒えないもの」が多層的に織りなす絵画平⾯のなかで、新たなイメージをつくり出そうという試みである。
本展は、気鋭アーティストを特集する展覧会シリーズ「銀座 蔦屋書店ART PARTY」の10回⽬。


