EXHIBITIONS

知られざるスイスの画家

オットー・ネーベル展 シャガール、カンディンスキー、クレーの時代

オットー・ネーベル ポンペイ 『イタリアのカラーアトラス(色彩地図帳)』より 1931 オットー・ネーベル財団

オットー・ネーベル ポンペイ 『イタリアのカラーアトラス(色彩地図帳)』より 1931 オットー・ネーベル財団

オットー・ネーベル 叙情的な答え 1940 オットー・ネーベル財団

オットー・ネーベル ドッピオ・モヴィメント(二倍の速さで) 1936 オットー・ネーベル財団

 スイス、ドイツで活動した画家、オットー・ネーベルの日本初となる回顧展が開催される。

 1892年、ベルリンで生まれたネーベルは、1920年代半ばにワイマールに滞在し、美術と建築の教育を行うバウハウスでパウル・クレーやワシリー・カンディンスキーらと出会った。クレーとカンディンスキーの作品から多大なるインスピレーションを受けるとともに、生涯に渡る友情を育むこととなる。

 ネーベルはその後、大胆なタッチと非現実的な鮮やかな色彩の動物画で人気を博し、36歳の若さで戦死したフランツ・マルクを悼む展覧会での鑑賞をきっかけに、画家となることを決心。シャガールをはじめ、様々な作家の画風を実験的に取り入れながら独自の様式を確立した。

 本展では、建築、演劇、音楽、抽象、近東などの主要なテーマに沿って展示を構成。カンディンスキーやクレーら同時代の画家たちも紹介しながら、ネーベルの知られざる画業に迫る。