EXHIBITIONS

没後150年記念

菊川英山

2017.11.03 - 11.26, 2017.12.01 - 12.20

菊川英山 傘をさす娘 1814-17頃 太田記念美術館蔵 展示期間=11.3-26

菊川英山 六玉内 伊手玉川  1811-13頃 日本浮世絵博物館蔵 展示期間=11.3-26

菊川英山 東姿源氏合 紅梅 太田記念美術館蔵 展示期間=12.1-20

 知られざる美人画の名手である菊川英山(1787~1867)が没後150年を迎えることを記念し、版画・肉筆画の優品約200点が公開される。
 
 英山は、巨匠・喜多川歌麿の亡き後、多くの絵師が歌麿風の作品を手がけるなか、可憐でたおやかな女性像を確立して新時代の美人画をリードした。上品な武家の姫君から、愛らしい町娘、ゴージャスな遊女まで、さまざまな女性たちが時に優雅に、時にポップにカラフルに描かれた英山の美人画は、近年人気の歌川国貞や歌川国芳など、以後の絵師たちに大きな影響をあたえた。

 当時、髪型や化粧、着こなしにいたるまで身分や年齢による制約があり、そのなかでいかに最新ファッションを楽しむかは、江戸女性の大きな関心事であった。旬のモチーフやブームとなった笹色紅など、当時の女性たちの心を踊らせた流行をうかがい知ることができるのも、英山作品の魅力のひとつである。