EXHIBITIONS

新世代への視点2021

クニト個展「非行為と非物質と透明な線」

2021.07.26 - 08.07

クニト 内にある鏡、景色になる自分

クニト 水平線の向こうをのぞく

「新世代への視点」は、銀座・京橋エリア8画廊が新鋭作家を推薦する毎年恒例の合同企画。ギャラリー58では、クニトの個展「非行為と非物質と透明な線」を開催する。

 クニトは1981年奈良県生まれ。2007年に金沢美術工芸大学大学院美術工芸研究科工芸専攻陶磁コースを、18年に同大学大学院博士後期課程彫刻分野を修了。FRPや鏡など様々な素材を用いて、物事の二面性といった感覚的なものを可視化させるインスタレーションを展開している。

 本展では「非行為と非物質と透明な線」をテーマに、インスタレーションを発表。FRPや粘土で制作した彫刻、北陸の化石、ガラスの既製品、プリズムなどを使い、光や時間といった非物質の概念的なモノを分割をすることで、モノゴトの二面性をとらえ、日常における無関心の境界を見つけ出し、鑑賞者の記憶や感覚に働きかけることを試みる。

「私の作品は鏡である。しかし、光を反射させ虚像を見せるものではない。それは、境界を可視化するため、対極の事象を用いたりして境界の起点を作る。ある瞬間、他人の中に自分を見つけたことはないだろうか。もしくは、自分の中に他人のような一面を感じたことはないだろうか。このような感覚を様々な素材を使って表現する(クニト)」。