EXHIBITIONS

Walls & Bridges 世界にふれる、世界を生きる

2021.07.22 - 10.09

増山たづ子 1982 増山たづ子の遺志を継ぐ館蔵

東勝吉 川西から見た由布山 1990年代? 由布院アートストック蔵

ジョナス・メカス 猫のサンシャインに見守られヴァイオリンの練習をするウーナ、ソーホー、ニューヨーク、1977年 (「いまだ失われざる楽園」より) 1977 個人蔵

シルヴィア・ミニオ=パルウエルロ・保田 シエナの聖カタリナ像とその生涯の浮彫り(部分) 1980-84 愛媛県松山市・聖カタリナ大学蔵 撮影=齋藤さだむ

ズビニェク・セカル 仮面をつけた仮面 1990 個人蔵 Photo by Oto Palán

 東京都美術館が展覧会「Walls & Bridges 世界にふれる、世界を生きる」を開催。従来考えられなかったアーティストの顔ぶれにより、「生きるよすが」としてのアートの魅力にふれる。

 東勝吉(1908〜2007、絵画)、増山たづ子(1917〜2006、写真)、シルヴィア・ミニオ=パルウエルロ・保田(1934〜2000、彫刻/絵画)、ズビニェク・セカル(1923〜1998、彫刻/絵画)、ジョナス・メカス(1922〜2019、写真/映像)。本展で紹介する5人のアーティストは、表現へといたる情熱の力によって、自らを取巻く障壁を、展望を可能にする橋へと変え得たつくり手たち。各々にとっての表現とは、「よりよく生きる」ために必要な行為であり、生きる糧として、なくてはならないものだった。

 本展は、絵画、彫刻、写真、映像と、5人のまったく異なる背景から生まれた作品のアンサンブルにより、不思議な親和性が感じられる空間を展開する。
 
 83歳から本格的に絵筆を握った東勝吉の東京での作品展示は初めて。「カメラばあちゃん」の愛称で親しまれた増山たづ子は、生前に現像されたオリジナル・プリント約400点を出品。ズビニェク・セカルの作品は、ウィーンとプラハの個人所蔵品を中心とした、そのほとんどが本邦初公開となる。