EXHIBITIONS

菱刈俊作 / cobird「recompose」

2021.06.25 - 07.04

左から、菱刈俊作《レディーメイドメモリー2》(部分、2021)、cobird《Beat Tape 7》(2021)

 菱刈俊作とcobirdによる2人展「recompose」がs+artsで開催。「組み直す」という意を持つ本展では、自身の手を加えることで既存のイメージを再構築し、新たな意味合いを含ませ成立する両者の作品を展開する。

 菱刈は1952年神奈川県生まれ。77年横浜国立大学教育学部美術科卒業。新聞紙を用いて集合写真や肖像をつくるシリーズや、フォトモンタージュのように物語性の強い作品など、主にコラージュを中心とした平面作品を制作し、また立体では金網を用いた「家」のシリーズなどで知られている。型にはまらずに展開される菱刈のユニークな表現方法は、小作品からインスタレーションまで多岐におよぶ。

 本展では、菱刈の代表的な作品シリーズ「レディーメイドメモリー」を軸にコラージュ作品を発表する。

 cobirdは1977年神奈川県生まれ。2000年玉川大学文学部デザイン科卒業。紙に印刷されたイメージを縦横の短冊状にカッターで切り刻み、接着剤を使わず手作業で織物の組織のように、1本ずつ交互に差し込んで作品を制作している。縦糸と横糸を時間と空間に置き換え、主にインターネットや雑誌、書籍、動画からサンプリングしたイメージを作家自身が織りあげていくことで、現代社会における美の本質や力強さを追求している作家だ。

 本展では、パブリックドメインとなった映画を素材としてサンプリングした「Sixty×Hundred」、古いポストカードビジュアルを使用した「Spook Photo」、古楽譜1冊から再構成した「Beat Tape」の3つのシリーズを発表する。