EXHIBITIONS

長谷川繁個展「種まく人」

長谷川繁 種まく人(男) 2020

 画家・長谷川繁の個展「種まく人」がSatoko Oe Contemporaryで開催されている。会期は7月3日まで。

 一貫して「描く」ことの本質を探求してきた長谷川。2019年のSatoko Oe Contemporaryでの個展を機に作品発表を再開して以降、個展開催やグループ展への参加を続けている。

 本展のタイトルであり、多くの画家が題材としてきた「種まく人」。長谷川は「種まく人」を展覧会タイトルにした理由を、「誰もがよく知っている絵画のタイトルを引用したかっただけ」と言い、「例えばそれは『ひまわり』でも、『叫び』でも良かったのだけど、オランダに長く暮らし、野菜や果物を多く描いてきた自分にとって、『種まく人』は無関係ではないと思った」と語る。そして次のコメントを出している。

「自分の絵で何か伝えたいことがあるわけではなく、描きたい美しい風景や、ディーヴァがいたわけではないけれど、ただ絵が描きたかった。絵を描くために、記憶の中にある自分が心を揺り動かされた古今東西の名画に登場するモチーフを抽出し、分解し、再構築して自分なりの描き方に落とし込む、という実験を今までずっとしてきた。例えば野菜を描けばアルチンボルドや若冲と、カーテンを描けばオランダの室内画と、椅子を描けばゴッホの絵と接続することができるが、自分が描くそれらは、魚は魚ではなく、りんごはりんごではない。まるで禅問答のようだけど、全ては『ただ絵を描く』ためにそこに描かれているだけなんです(長谷川繁)」。

 なおギャラリーのYouTubeチャンネルでは、本展の開催にあわせた作家の最新インタビュー映像も公開中だ。