EXHIBITIONS

ある親族の物語 さかいようこ展

2021.06.01 - 06.17

さかいようこ ある親族の物語 2021

 EUREKAでは、福岡在住のアーティスト・さかいようこによる個展「ある親族の物語」を開催する。

 さかいは1957年福岡県生まれ。80年福岡女子大学卒業。2012年より「核」をテーマとした作品の制作を続け、13年の個展「FUKUSHIMA」(ギャラリーとわーる、福岡)以後、毎年個展で発表している。近年の主な活動として、15年にManheeKimによる企画でAble Fine Art NY Gallery(ニューヨーク)にて個展を開催し、翌年には韓国にある同ギャラリーで作品を展示。17年にはベルリンに滞在。20年に「J-collabo Annual Art EXIBITION」(ニューヨーク)で銅賞を受賞している。

 本展では、162センチ四方の画面に4624枚の写真を貼り込んだ新作の平面作品を中心に、油彩や写真、ヴィデオ作品を加えた計16点を展示。作家は次のステイトメントを出している。

「核に対する思いや距離感は人によって随分違いがあると感じますが『ともかく爆発させてはいけない』という世界共通のコンセンサスのようなものは存在するようです。私は一度この当たり前のことを当たり前のように目にみえるかたちにしてみたく、2012年から9年間の間に国内外12都市で国籍にして24か国の人々641人一人ひとりに作品の趣旨を説明し写真参加していただくようお願いしてきました。また趣旨に賛同した人達から家族写真なども提供していただき、合計775枚の写真の濃淡計4624枚の中には1100人以上の人達が写りこんでいる。

 核兵器保有国の人も含まれるその『「微妙な色合い』で今回構成したのは長崎で被爆した叔父とこの後深刻な病気を発症したその孫娘を含む2009年の親族写真です(さかいようこ)」。