EXHIBITIONS

角文平「The garden / Secret room」

角文平 Floating island #03 2021

角文平 Floating island #03(部分) 2021

角文平 Secret room 2021 「ゲンビどこでも企画×ゲンビ『広島ブランド』デザイン スペシャル公募2020展」での展示風景 Photo by Kenichi Harada

角文平 石庭 2019 「sanwacompany Art Award / Art in The House 2020」グランプリ受賞作品

角文平 左から《滝》《石庭》(ともに2019) 「sanwacompany Art Award / Art in The House 2020」グランプリ受賞作品

 アーティスト・角文平(かど・ぶんぺい)の個展「The garden / Secret room」がアートフロントギャラリーで開催される。

 角は1978年福井県生まれ、2002年武蔵野美術大学造形学部工芸工業デザイン学科金工専攻卒業。瀬戸内国際芸術祭2013、奥能登国際芸術祭2017などの国際展にも参加し、将来を期待される作家のひとりだ。

 角の作品の本質は、日常のありふれたものをパズルのように組み合わせ、本来のものが持つ機能や内容をずらし、新たな意味を生じさせること。過去作において、スケートボードでできた地面のうえに家を建てた《ボーダーライン》などの、家をモチーフにしたシリーズでは、現代における都市の住環境の在り方に一石を投じた。また、「Fountain」シリーズでは世界中の列強が追い求める石油やガスなど、埋蔵資源の大量消費による地球規模だが目に見えない変化を作品を通して可視化。時には現代社会においての闇ともとれる重いテーマにふれつつも、そのとらえ方は分析的で、角がつくり上げる作品はつねに明るくユニークである。

 本展では、今年2月に広島現代美術館の主催で開催された「ゲンビどこでも企画×ゲンビ『広島ブランド』デザイン スペシャル公募2020展」に出品した、原爆投下後のパラレルワールドを表現した作品のアップデート版を発表。また昨年の「sanwacompany Art Award」で発表された「ボルダリングシリーズ」の最新作も展示する。