EXHIBITIONS
今村遼佑「永くて遠い、瞬きする間」
アーティスト・今村遼佑の個展「永くて遠い、瞬きする間」が、京都のFINCH ARTSで開催される。
今村は1982年京都府生まれ、2007年京都市立芸術大学大学院彫刻専攻修了。日々過ごすなかで記憶に残ってくるものや、ふとした気づきをもとに、ものごとの確かさと不確かさを探求するような作品を手がける。近年の個展に、「いくつかのこと」(FINCH ARTS、京都、2020)、「みえないものをみる」(MA2 Gallery、東京、2020)、個展「そこで、そこでない場所を」(eN arts、京都、2018)、「雪は積もるか、消えるか」 (アートラボあいち、2018)など。16年よりポーラ美術振興財団在外研修員として1年間ポーランド・ワルシャワに滞在した。
本展は、今村が作品制作中にふと思い出した「五月のそよ風をゼリーにしてもってきてください」という言葉がひとつのきっかけになっている。
これは、ある3月の日、詩人の立原道造が亡くなる1週間前に、見舞いにきた友人に言ったという言葉で(今村がこの言葉を思い出したのも偶然3月のこと)、「非常に美しくておいしく口の中に入れるとすつととけてしまふ青い星のやうなものも食べたいのです」と続く。そこには刹那的なものをかたちにとどめておきたい、そしてそれと一体化したいという欲求があり、今村は「その感覚は詩人でなくとも、何かしらの表現を行う人間には共感できるものだと思います」と言う。
今村はこれまでも音のざわめきや光のきらめき、ほのかな香りなど(あるいは記憶というような)淡くもろい素材を用い、人間と世界の関係を模索するようなインスタレーションや映像作品を手がけてきた。それは失われゆくものへの感受性、あるいは感応性を通して世界との関係を回復していく作業のようでもある。
本展では、2019年5月に記録した木漏れ日、カーテンの揺らぎに合わせて差し込む光などを用いた作品、5月の景色をモチーフとした絵画の新作が展示される。
今村は1982年京都府生まれ、2007年京都市立芸術大学大学院彫刻専攻修了。日々過ごすなかで記憶に残ってくるものや、ふとした気づきをもとに、ものごとの確かさと不確かさを探求するような作品を手がける。近年の個展に、「いくつかのこと」(FINCH ARTS、京都、2020)、「みえないものをみる」(MA2 Gallery、東京、2020)、個展「そこで、そこでない場所を」(eN arts、京都、2018)、「雪は積もるか、消えるか」 (アートラボあいち、2018)など。16年よりポーラ美術振興財団在外研修員として1年間ポーランド・ワルシャワに滞在した。
本展は、今村が作品制作中にふと思い出した「五月のそよ風をゼリーにしてもってきてください」という言葉がひとつのきっかけになっている。
これは、ある3月の日、詩人の立原道造が亡くなる1週間前に、見舞いにきた友人に言ったという言葉で(今村がこの言葉を思い出したのも偶然3月のこと)、「非常に美しくておいしく口の中に入れるとすつととけてしまふ青い星のやうなものも食べたいのです」と続く。そこには刹那的なものをかたちにとどめておきたい、そしてそれと一体化したいという欲求があり、今村は「その感覚は詩人でなくとも、何かしらの表現を行う人間には共感できるものだと思います」と言う。
今村はこれまでも音のざわめきや光のきらめき、ほのかな香りなど(あるいは記憶というような)淡くもろい素材を用い、人間と世界の関係を模索するようなインスタレーションや映像作品を手がけてきた。それは失われゆくものへの感受性、あるいは感応性を通して世界との関係を回復していく作業のようでもある。
本展では、2019年5月に記録した木漏れ日、カーテンの揺らぎに合わせて差し込む光などを用いた作品、5月の景色をモチーフとした絵画の新作が展示される。






