Try the Video-Drawing

　TAV GALLERYが企画展「Try the Video-Drawing」を開催。本展は、同ギャラリーに所属するキュレーターの西田編集長と出展作家でもある林千歩との共同企画であり、林が抱いている制作に対する葛藤についての会話から着想を得たもの。すべての出展作品が、「3分以内（推奨）」の映像となり、映像にとってのもっとも根源的な表現性と可能性を示すグループ展となる。

　参加作家は、泉太郎、大木裕之、岡田裕子、オル太、小林勇輝、小宮りさ麻吏奈、田村友一郎、林千歩の8組。1990・2000・2010年代と、異なる時代に映像を用いた作品の制作を始めた作家たちだが、それぞれが現在において定義されつつある標準的な映像作品というものを疑い、映像とは何かではなく、「映像で何ができるか」という課題と対峙し、つねに社会的な問題を含めて問い続けている。

「3分以内」という即時的だからこそ凝縮された8組の創作の衝動は、2020年代とその先へと向かう映像の方向性として、ドキュメンタリー、ナラティブ、インスタレーション、インタラクティブといった技法をさらに変化させうる可能性を感じさせるだろう。