EXHIBITIONS

BankART Under 35 2021

35歳以下の作家の個展シリーズ

BankART KAIKO
2021.04.23 - 06.20

井原宏蕗 cycling - dead or deer- 2016

山本愛子 光と生息 2020

木下理子 柔らかい髪#1 2020

敷地理 blooming dots 2020

金子未弥 都市をスケールから解放するためのワークショップ 2018

諫山元貴 個展「Dummy」(EUREKA、福岡、2020)での展示風景

菅実花 A Happy Birthday 2020

BankART KAIKO

 BankART1929の2021年度最初の企画展は、35歳以下の作家の個展シリーズ「BankART Under 35 2021」。今年はBankART KAIKOを会場に、3期にわけてアーティスト7名を個展形式で紹介する。

「BankART Under 35」では、2008年のスタートからこれまで39チームのクリエイターが選ばれ、展覧会を開催してきた。また毎回の展覧会においてカタログを制作することで、参加作家の活動をサポートしている。

 第1期(~5月9日)は、生物が生きることで生み出す副産物や習性などに着目し、それらを生物がつくった彫刻として自立させる作品を手がける井原宏蕗(こうろ)、人間の生活に寄り添う「布」の存在に惹かれ、人や風土の記憶を染め、作品に反映させることを試みる山本愛子の個展を開催中。

 続く第2期(5月14日~30日)には、不可視な対象を引き寄せる、知覚装置としての作品群を様々な手法でつくる木下理子、素材との対話を自分の身体との対話に移し替え、知覚とそれ自体が始まる身体そのものを素材に彫刻を制作する敷地理(おさむ)、人が持つ場所の記憶に関心を抱き、ドローイングやワークショップなどの記憶を導き出すプロジェクトを続ける金子未弥が出展する。

 そして第3期(6月4日~20日)では、すべてのものが均一化しつつある状況で崩壊過程に唯一を感じ、自身ではコントロールできない出来事によって複製品が崩壊、融解していくような様子を映像や立体で作品化する諫山元貴、様々な写真文化を踏まえ、ラブドールやリボーンドールといった人形の文脈を交錯させた写真作品によって、「人間とは何か」を問いかける菅実花が展示を行う。各作家の個人カタログも刊行予定。