山崎由紀子「OK!」

　デジタル上のイメージをペインティングに落とし込むアーティスト、山崎由紀子の新作個展「OK!」がVOILLDで開催されている。

　山崎は1988年京都府生まれ。イラストレーター・デザイナーのヒロ杉山からデザインを学ぶ。デジタルネイティブとアナログ世代のあいだで、あらゆるデジタルガジェットの進化、それに伴う情報取集におけるスピードの変化を体感した山崎は、SNSやネット上で気になった画像を⽇々集め、iPhoneやPhotoshopを使ってデジタル上でコラージュし、それをペインティングに再編集するという⼿法で作品を発表している。

　山崎の作品の特徴は、グラフィカルなモチーフ、鮮やかな色彩、何気なくも力強い線、躍動感に満ちた大胆な構図。これらの要素は、マンガやアニメーション、ファッションや音楽など時代の流行をポップに取り込みながら、卓越したセンスとウィットに富んだ表現力によって、細部にわたり描かれている。一つひとつのモチーフを観察してみると、作家の視点や日々の生活までもが浮かび上がってくるかのようだ。

　ギャラリーでの作品展示のほか、スカート（澤部渉）のメジャーファーストシングル「遠い春」のメインビジュアル、adidasオリジナル「OZWEEGO」プロモーションビジュアル、アパレルブランドSLYの2020SSコラボ商品など幅広く手がけている。

　本展では、新作のペインティング作品、約10点を発表。また、VOILLDと山崎とのコラボレーションによるオリジナルのTシャツなどの新作アイテムも販売している。